リクエスト、珍しいところです、クリフリチャード。あんまりかかりませんけれども。「 EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE 」、1965年のアルバム『 Love is Forever 』の1曲目に入っております。バート・バカラック、ハル・デイヴィッドの良い曲でございます。イギリスのアレンジなので、また音が良い。
EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE 〜 Cliff Richard 〜 ♪
クリフ・リチャード、1965年の「 EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE 」。しかしイントロ始まったと思ったら半音上がって、エンディングは半音下がってまた半音下がる。変態!…スゴイww。えぇ〜…凄い。(後略)
(画像は全てクリックすると大きくなります) Original LP front cover/back cover(back coverはTelefunken盤)
所有リイシューCD(2 in 1)のジャケット表/ケース裏
全8トラック中、バカラック作品は1トラック
3. Bacharach medley (10:41) 1) THE LOOK OF LOVE 2) I SAY A LITTLE PRAYER 3) TRAINS AND BOATS AND PLANES 4) ALFIE 5) THE WINDOWS OF THE WORLD 6) WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
本作はロンドンのナイトクラブ、The Talk Of The Town(直訳すると“ 町中の噂 ”)でのライヴ・アルバム。このナイトクラブでのライヴ・アルバムは結構あって、ビッグネームだけでも Tom Jones (1967)、Diana Ross & The Supremes (1968)、Cliff Richard (1970)、Shirley Bassey (1970)、Stevie Wonder (1970)、The Temptations (1970) らがリリースしています。1970年前後のロンドンでは有名なライブスポットだったんでしょうか。
彼女は1968年秋に「 MacARTHUR PARK(マッカーサー・パーク)」をカヴァーしてシングルをリリース。そのB面がバカラック&デイヴィッドが提供した新曲「 DON'T COUNT HE DAYS 」でした。…ちなみに、「 マッカーサー・パーク 」はリチャード・ハリスが歌って全米2位(1968年6月)になった曲ですが、その時の1位はハーブ・アルパートの「 THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU(ディス・ガイ)」でした。
話を戻します。「 DON'T COUNT HE DAYS 」は軽快なテンポ(♩≒144)のズンチャチャ8ビート曲。高低差のある歌いにくい音程のメロディ、Bメロでの転調、ユニークな楽節。変拍子こそ無いもののバカラックらしさ溢れる曲です。特に楽節は本当に変。1コーラスは基本A-Bという形式で20小節ありますが、Aは9小節(6小節+3小節)、Bは11小節(5小節+6小節)ですから…。変じゃないのはイントロ(4小節)くらいかなぁ…。
ここからはオマケ。 サンドラは1990年のアルバム『 She's The One 』で「 THE LOOK OF LOVE(恋のおもかげ)」(4:16)をカヴァーしています。サンバ × ダンスビート風のコンテンポラリーなアレンジはなかなかのもの。 私は音源を所有してませんが、YouTubeにフルアルバムが上がっててそれを聴きました。
A1. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU A2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU A3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN A4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD A5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE B1. THE LOOK OF LOVE B2. ALFIE B3. WIVES AND LOVERS B4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
収録時間約29分
米国の男性ジャズ・トランペット奏者、ドン・ゴールディによるバカラック・カヴァー集です!
ドン・ゴールディは1930年、ニュージャージー州ニューアーク生まれ(1995年没、享年65歳)。父:トランペット奏者、母:ピアニストという音楽一家に育ちます。ドンは幼い頃からピアノを、10歳ころからトランペットを習い、1948年からニューヨークのジャズクラブ等で演奏をはじめました。サイドメンとしての活動がメインでしたが、1960年代前半にはArgoから2枚のリーダー・アルバムをリリースしています。1960年代後半からはマイアミを拠点とし、1970年代中盤以降マイアミのJazz Forum RecordsからLPを20枚近くリリース。本作はそのうちの1枚ということになります。 Discogsより画像拝借しました、悪しからず。いつ頃の写真なんでしょう?
【データ】 『 The Best of Bacharach 』 Don Goldie (Featuring Don Goldie & His Trumpet)
LP:1977年リリース レーベル:Jazz Forum Records (US) 番号:CM1074
Produced by Morty Deckelbaum Don Goldie: Trumpet & Flugelhorn Jack Keller: Piano Mark Trail:Bass Red Hawley: Drums Recorded at U.S. Lion Studios, Maiami, FLA. Mixed by Randy Bird, Linale Studios, N. Miami Beach, FLA.
RCA CAMDEN Living Series から、リビング・マリンバが1970年にリリースしたバカラック集です。
(画像は全てクリックすると大きくなります)
A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD A2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU A3. ALFIE A4. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE A5. WALK ON BY B1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN B2. I SAY A LITTLE PRAYER B3. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE B4. THE WINDOWS OF THE WORLD
収録時間約23分
RCA CAMDEN Living Series から、リビング・マリンバが1970年にリリースしたバカラック集です。
RCA CAMDENレーベルは1960年代〜70年代にかけて、ラウンジ(イージーリスニング?)プロジェクト 〜 Living Series 〜 を展開していました。Living Series のバリエーションには、Living Strings、Living Voices、Living Guitars、Living Brass、Living Jazz、 Living Trio などがあり、Living Marimbas(リビング・マリンバ)もそのひとつでございます。
ここからはオマケ。Living Series からバカラック作品をご紹介。 Living Strings & Living Voices のアルバム『 What The World Needs Now Is Love 』(1972年)に、「 世界は愛を求めている 」(4:04) が収録されています。これは、私が所有しているRCA1972年リリースのバカラック物コンピ集『 The Best of Burt Bacharach 』(画像右)にも入ってまして、拙ブログ過去記事では ─ ゴージャスなオケのイントロと男声/女声コーラスの掛け合いとピアノが跳ねるエンディングのバランスが良く、ちょっぴりレコメンド ─ と結構評価しちゃってます。 Living Brass & Living Marimbas のアルバム『 Play Songs Made Famous By Herb Alpert 』(1969年)に、Living Marimbas Plus Strings の「 ディス・ガイ 」(2:40) が収録されています。ゆったりしたテンポで、ストリングスとトランペットとマリンバがメロディを分け合ってます。 Living Jazz のアルバム『 The Fool On The Hill 』(1969年)に、「 恋よさようなら 」(2:31) と「 アルフィー 」(2:26) が収録されています。ムード音楽風イージーリスニングと言ったらイイんでしょうか、ちょっと下品なサウンドです。ジャケットは上品な感じなんですけどねぇ。
他にも、Living Guitars のアルバム『 Music From The Pink Panther And Other Hits 』(1964年)に「 素晴らしき恋人たち 」、同じくLiving Guitars のアルバム『 Dedicated To The One I Love 』(1967年)に「 カジノ・ロワイヤル 」、Living Voice のアルバム『 "True Grit"/"Jean" And Other Motion Picture Favorites 』(1970年)に「 エイプリル・フール 」が収録されてるようです。いずれもワタクシ聴いたことがございませんのでノーコメントとさせていただきます💦。
【データ】 『 Raindrops Keep Fallin' On My Head And Other Bacharach/David Hits 』 Living Marimbas
LP:1970年リリース レーベル:RCA Camden (US) 番号:CAS-2400
Produced by Ethel Gabriel Arranged and Conducted by Leo Addeo Recorded in RCA's Studio C, New York City
バート・バカラック&スティーブン・セイターがコラボしたミュージカル『 Some Lovers 』のアルバムです!(CD無し/デジタル配信のみ)
(画像は全てクリックすると大きくなります) Album Artwork/Page2 from Digital Booklet
1. MOLLY 〜 Colton Ryan & Molly Gordon 〜 2. SOME LOVERS 〜 Betsy Wolfe & Tracie Thoms 〜 3. AREN’T WE? / ANOTHER START 〜 Ethan Slater & Lilli Cooper 〜 4. LOVE ME FOR AN HOUR 〜 Jonathan Groff & Lea Michele 〜 5. LIVING WITH A GHOST 〜 Katrina Lenk & Ari’el Stachel 〜 6. HOLD ME 〜 Conrad Ricamora & Ashley Park 〜 7. A THOUSAND THINGS THAT WERE YOU 〜 Derek Klena 〜 8. READY TO BE DONE WITH YOU / A THOUSAND THINGS THAT WERE YOU (Reprise) 〜 Derek Klena & Christy Altomare 〜 9. WELCOME TO MY WORLD 〜 Ramin Karimloo 〜 10. EVERY OTHER HOUR 〜 Jennifer Holliday 〜 11. JUST WALK AWAY 〜 Kristin Chenoweth 〜 12. HUSH 〜 Santino Fontana & Laura Osnes 〜 13. THIS CHRISTMAS 〜 Graham Phillips & Auli'i Cravalho 〜
収録時間約42分
バート・バカラック&スティーブン・セイターがコラボしたミュージカル『 Some Lovers 』のアルバムです! ミュージカル『 Some Lovers 』は、スティーブン・セイターがO.ヘンリーの短編小説『 賢者の贈り物 (The Gift of the Magi) 』に着想を得て創作した作品。本アルバムのブックレットによれば、2009年9月にセイターがT-8.「 READY TO BE DONE WITH YOU 」の詞をバカラック爺に渡し、バカラック爺がそれに曲をつけたことがキッカケとなり、その後セイターがストックしていた数曲の歌詞にバカラックが曲をつけ、一緒にミュージカルを創ろうと意気投合したそうです。バカラック爺にとっては1968年の『 Promises, Promises 』以来、約40年ぶりのミュージカルとなりました。 ↑ ブックレットの最終ページにあったバカラック爺とセイターの2ショット写真
ミュージカルは2011年11月に初演(加州サンジエゴのOld Globe Theatreで)された後、2016年にリンカーンセンターでコンサート、2017年ロンドンのオフ・ウエストエンド The Other Palaceで上演、2018年6月にはNYCの The Adirondack Theater Festival (ATF) で上演されています。4人の俳優が2人の恋人(Molly と Ben)の20年前<若者>と現在<中年>を演じ、20年の間に失った感覚を2人が取り戻す…というお話のようです。
本アルバムは所謂オリジナル・キャスト・アルバムではなく、『 Some Lovers 』の楽曲をブロードウェイの実力派俳優陣が歌いレコーディングしたもの。リリース元 Broadway Records のネット記事では " The world premiere concept recording " と紹介されていました。
高低行ったり来たりするメロディラインや転調にはバカラックらしさを大いに感じますが、変拍子は封印。最近のバカラック爺にしては全体的に明るめでロマンチックな曲が多いように感じます。T-1.「 MOLLY 」のサビ部分は2016年の映画『 La La Land 』のオープニング「 ANOTHER DAY OF SUN 」に近い雰囲気ですし。
歌ってる面々は流石に素晴らしい歌唱を聴かせてくれます。個人的なレコメンドはT-1.「 MOLLY 」、T-2.「 SOME LOVERS 」、T-4.「 LOVE ME FOR AN HOUR 」、T-10.「 EVERY OTHER HOUR 」、T-11.「 JUST WALK AWAY 」、T-13.「 THIS CHRISTMAS 」でしょうか。ちなみにT-4.とT-10.は曲一緒の歌詞違いです。
オマケとして、関連動画をリンクしておきます。 2011年初演時のもの。バカラック爺やセイターも登場します。約3分半。(こちら) 2016年リンカーンセンターでのコンサート。11曲の動画がつながってます。(こちら) 2017年ロンドンのオフ・ウエストエンド The Other Palace 上演時のもの。約1分。(こちら)
【データ】 『 Some Lovers 』 Burt Bacharach & Steven Sater
MP3:2021年9月30日リリース レーベル:Broadway Records 番号:-
Producers: Michael Croiter & Ben Hartman Co-Producers: Burt Bacharach, Steven Sater & Cody Lassen Executive Producers: Maxwell Beer, Brad Blume, Louis Hobson, Elisabeth Siegel, John Styles, Jr., Joanna Topetzes & Deena Zucker
An original story and lyrics by Steven Sater All new music from the legendary Burt Bacharach
Orchestrations: Jonathan Tunick Vocal Arrangements: Annmarie Milazzo Vocal Coach to Ms. Chenoweth: Michael Orland Musicians Music Director, Piano, Keys: Ben Hartman Drums: Michael Croiter Bass: Brian Hamm Guitars: Eric Davis Guitars: Brian Koonin Trombone: Joe Fiedler Trumpet: Kenny Rampton Reeds: Kristy Norter
ディオンヌ・ワーウィック、1968年の「プロミセス・プロミセス 」。これでも全米19位というですねぇ、こんな難しい曲がそこまでチャート上がるんですからスゴイ世の中で。曲もスゴイですけど、その演奏するですねぇ演奏するミュージシャンもこのまた演奏力の高さと、それでこれに乗って歌えるこのディオンヌ・ワーウィック。この曲をアルバム・タイトルにしたアルバムもあるんですけどこれが僕が一番好きなディオンヌ・ワーウィックのアルバムで、この中に入ってる「 WHO IS GONNA LOVE ME?(フー・イズ・ゴナ・ラヴ・ミー)」という曲がありまして、これが僕高校1年くらいの時にFENの深夜でずーっとかかっておりましてこればっかり聴いていた時代がありますが。
ディオンヌ・ワーウィックは最近リクエストが多いんですが。今日は神奈川県川崎市の◯◯さんが、えっと「 KNOWING WHEN TO LEAVE(去りし時を知って)」、この次のアルバムですね『 I’LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』に入ってるヤツ、これも変態な曲ですねぇ。これをリクエストいただきましたがスミマセン、今日はこちらの方で。(後略)
1. WHISTLING IN THE DARK 2. THE LOOK OF LOVE 3. IN BETWEEN THE HEARTACHES 4. TOLEDO 5. ANYONE WHO HAD A HEART 6. WALK ON BY 7. IN THE DARKEST PLACE 8. MEXICAN DIVORCE 9. A HOUSE IS NOT A HOME
収録時間約41分
米女性ジャズ・シンガー、デニス・ドナテリが2021年にリリースしたバカラック・カヴァー集です。
デニスは1950年米ペンシルベニア州生まれ。4歳〜高校生までクラシックピアノを学ぶ一方、幼い頃からあらゆるジャンルの音楽を聴いて育ち、特にナンシー・ウィルソン、サラ・ヴォーン、カーメン・マクレエ、エラ・フィッツジェラルド等のレコードに夢中になったとか。大学卒業後、結婚と家族のために音楽のキャリアを脇に置きましたが、1990年代初頭〜40歳過ぎてからアトランタでシンガーとしてのキャリアをスタート。2000年にL.A.に移ってからはL.A.を拠点に活動。2007年〜2016年の間に5枚アルバムをリリースしており(うち3枚がグラミー賞の "Best Jazz Vocal Album" にノミネート!)、本アルバムは通算6枚目にあたります。
【データ】 『 Whistling In The Dark... The Music of Burt Bacharach 』 Denise Donatelli
CD/MP3:2021年8月27日リリース レーベル:Savant Records (US) 番号:SCD 2196
Produced by Larry Klein Executive Producer:Denise Donatelli Written by Burt Bacharach & Daniel Tashian (T-1.) Written by Burt Bacharach & Hal David (T-2,3,5,6,9.) Written by Burt Bacharach & Elvis Costello (T-4,7.) Written by Burt Bacharach & Bob Hilliard (T-8.) Denise Donatelli:vocals Larry Goldings:piano, keyboards & organ Thomas Dybdahl:prepared piano & synth (T-1.) Anthony Wilson:guitars Larry Klein:bass & additional keyboards Vinnie Colaiuta:drums Recorded at The Village Studios, West Los Angeles, CA Additional recording at Strange Cargo, Los Angeles, CA
1968年〜1989年にオランダで録音されたブロッサム・ディアリーの未発表音源集。フランスの高音質レーベル、Fondamenta の高音質復刻シリーズ " The Lost Recordings " の1品で、2018年にリリースされました。所有しているのはCDですがアナログ盤180gLPも900枚限定で出たようです。
ブロッサム・ディアリーは1924年生まれ(2009年没)の米国女性ジャズ・シンガー/ピアニスト 〜 画像はブックレットの表紙です。ヨーロッパと米国で活躍した方で、Verveから1958年に出た『 Once Upon A Summertime 』は私もCD持ってます。…あまり聴いてないけど。彼女の特徴である子供のような独特な歌声は好みじゃなくて…。閑話休題、彼女はオランダでもソロ・ショーやメトロポール・オーケストラとの共演など多くのコンサートを行っていたようで、オランダで録音されたものの中から13曲が収録されています。
【データ】 『 The Lost Sessions From The Netherlands 』 Blossom Dearie
CD :2018年6月22日リリース レーベル:FONDAMENTA (FR) 番号:FON-1804033
Blossom Dearie:vocals & piano T-1〜5.:Accompanied by the Metropole Orchestra T-6. Bass:Koos Serierse, Drums:Kees Kranenburg T-7〜11. Unkown musicians T-12. Bass:Harry Emmery T-13. Jack Segal, Blossom Dearie
Recorded in the Netherlands T-1,2. : Recorded 14.VI.1968 at the VARA Radio Studio, Hilversum T-3. : Recorded 15.V.1980 at s'-Hertogenosch Casino T-4,5. : Recorded 5.V.1982 at the Circus Theatre, Scheveningen T-6. : Recorded 3.III.1982 at Nick Vollebregt's Jazz Cafe, Laren T-7〜11. : Recorded 6.III.1971 at the NCRV Radio Studio, Hilversum T-12. : Recorded 19.X.1989 at Nick Vollebregt's Jazz Cafe, Laren T-13. : Recorded 3.V.1982 at Nick Vollebregt's Jazz Cafe, Laren
Remastered (P) & (C) 2018 FONDAMENTA Distribution Sony Music Entertainment (FR)
1. THE LOOK OF LOVE 2. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 3. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 4. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) 5. THIS G'S IN LOVE WITH YOU 6. ALFIE 7. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 8. WALK ON BY 9. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME 10. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD 11. I SAY A LITTLE PRAYER 12. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE 13. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR
収録時間約46分
米国の男性ピアニスト、デヴィッド・オズボーンによるイージーリスニング・バカラック集です。
デヴィッド・オズボーンは米オクラホマ州マイアミの出身。米国では “Pianist to the Presidents(大統領のピアニスト)” として知られる方で、これまで40回以上、カーターからオバマまで5人の大統領のためにホワイトハウスで演奏してきたそう。さらにラスベガスの2つの世界的に有名なホテル、シーザーズパレスとベラージオで18年間演奏してきた人気ピアニストなんだとか。 → 彼の公式サイト 公式サイトから拝借した画像を2枚載せておきます。右はオバマ大統領と!
カテゴライズするとイージーリスニングになりますかね(CDケース裏には MUSIC STYLE:NEW AGE/INSTRUMENTAL との表記あり)。収録全13曲はバカラックカヴァー定番曲ばかり。イージーリスニング・ピアノの王道とも言えるロマンティックで透明感があってキラキラしたアレンジ&演奏はショップやカフェのBGMにオススメいたします。
全曲ピアノソロ演奏のバカラック集って、実はあまり持ってなくて。拙ブログで紹介したなかでは Len Rhodes(レン・ロードス)のUP-430NL アップライトピアノ オールカバー Mサイズがあるくらい。イージーリスニング系のデジタル配信物は他にも見つかるんですがフォローできてません、素性がよくわからんので…💦
【データ】 『 What The World Needs Now 』 David Osborne
CD/MP3:2019年リリース レーベル:Green Hill Music (US) 番号:GHD6201
Produced by Jack Jezzro Executive Producer:Greg Howard Performed and arranged by David Osborne David Osborne is a Steinway & Sons International signature Artist. David Osborne YouTube channel
A1. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD A2. AS LONG AS THRER'S AN APPLE TREE A3. LET ME GO TO HIM A4. I SAY A LITTLE PRAYER A5. PAPER MACHE A6. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE B1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN B2. NIKKI B3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU B4. WALKING BACKWARDS DOWN THE ROAD B5. LIVE AGAIN B6. TEN TIMES FOREVER MORE
収録時間約30分
1972年リリースのカナダ産イージーリスニング・バカラック集(男女ダバダバコーラス入り)です。
Jury Krytiuk(ジュリー・クライテューク)は、カナダ中西部サスカチュワン州出身のソングライター、ミュージシャン、プロデューサー、レコード会社のエグゼクティブ。Dominion Records を経て、1971年にレコード会社 Boot Records を共同で設立(本作のレーベル Cynda はそのサブレーベル)。以降、'80年代後半まで作編曲&プロデュース業に勤しんだ…そんなお方だそうです。
A2.「 アズ・ロング・アズ・ゼアズ・アン・アップル・ツリー(リンゴの木がある限り)」:ディオンヌ・ワーウィックがオリジナル。1968年のアルバム『 DIONNE WARWICK in Valley of the Dolls 』に収録された小粋でいかにもバカラックなナンバー。本作では女声スキャットが原曲のオシャレな感じをより際立たせています。 A3.「 レット・ミー・ゴー・トゥー・ヒム(恋に生きて)」:ディオンヌ・ワーウィックがオリジナル。1970年3月にシングル・リリース(全米32位)され、同年のアルバム『 I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 』に収録されたミディアム・テンポの3拍子曲。サビのメロディで、金管と男女コーラスがジャズワルツ風に跳ねてるのが素敵です。 B2.「 ニッキ 」:バート・バカラックが1966年12月にリリースしたシングルがオリジナル。バカラックはその後リメイクして1971年のアルバム『 BURT BACHARACH 』に収録しています。元曲よりもソフトな仕上がりで、特にフルートのトリルが可愛らしいです。 B4.「 ウォーキング・バックワーズ・ダウン・ザ・ロード(私が歩む世界)」:ディオンヌ・ワーウィックがオリジナル。A2.と同様『 DIONNE WARWICK in Valley of the Dolls 』に収録されていた軽いタッチのバカラックらしい4拍子曲。元曲よりもアップテンポに、メロディはマリンバやソフトな金管が奏でていてオシャレ。1971年にカヴァーしたリズ・ダモンズ・オリエント・エクスプレス版に近い感じです。 B5.「 リヴ・アゲイン 」:アーマ・トーマスがオリジナル。1965年1月にレコーディングしたものの当時はリリースされず1992年に初めて世に出ました(詳しくはこちらのオマケ参照方)。…という認識でしたので、1972年時点でこの曲を取り上げることができたのは何故か? 実は他の誰かがカヴァーしていたのか? …謎です。元曲はR&B色ある仕上がりでしたが、本作では若干テンポを速め男女コーラスがダバダバとメロディを歌うことでラウンジ感を醸し出してます。 B6.「 テン・タイムス・フォーエヴァー・モア 」:ジョニー・マティスがオリジナル(ネジ抜き取り工具 折れたボルト抜き 逆タップセット ボルト抜 エキストラクター 6点セット 高硬度を参考ください)。1971年の曲なのに、10年前の曲じゃないかと思えるような古風な3拍子の曲で、数多あるバカラック作品の中では凡作の範疇かと…。本作の中では珍しくピアノがメロディの殆どを弾いてます。
いい選曲だと思います(B6.を除いて💦)。
【データ】 『 A Portrait of Burt Bacharach 』 Jury Krytiuk Orchestra & Chorus
LP:1972年リリース レーベル:Cynda Records (Canada) 番号:CHS 1006
んで、T-2.「 狐火 」は、バート・バカラックがダニエル・タシアンとのデュオ名義で2020年に発表した「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」※ のカヴァー。テンポの遅いバラード曲で、A-B-A-B-ブリッジ-Bという構成。地味な印象の曲ですが、Bパートでのコード進行、ブリッジ〜Bパートに移る2小節の別世界感、Aメロ中のオクターヴの飛躍にバカラックを強く感じます。
CDシングル:2021年8月4日リリース レーベル:Sony Music Labels (JP) 番号:SRCL 11857
T-2.「 狐火 」 Original:「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」 Written by Daniel Tashian, Burt Bacharach 日本語詞:川谷絵音(訳詞ではなく曲名含めて独自の詞) Violin & Viola:今野均 Guitar & Bass:遠山哲朗 Strings,Drum & Piano Programming:朱建培、団野健 Mix:木村篤史 Producer:団野健
Disc1 1. UNIVERSAL 2. ALFIE 3. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 4. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD 5. PAINTED FROM MEMORY 6. DE GESTORVENE 7. KEN JE MIJ 8. BLACKBIRD 9. DON'T MAKE ME OVER 10. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) 11. DE ZEE 12. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
Disc2 1. WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME) 2. VLIEG MET ME MEE 3. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR 4. ON THE 4TH OF JULY 5. WHO'LL SPEAK FOR LOVE 6. THIS HOUSE IS EMPTY NOW 7. RADELOOS 8. WALK ON BY 9. I SAY A LITTLE PRAYER 10. CALICO SKIES 11. ON MY OWN 12. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 13. YOU ARE SO BEAUTIFUL
【データ】 『 KEN JE MIJ LIVE & AKOESTISCH IN DE RODE HOED 』 Trijntje Oosterhuis Leonardo Amuedo op gitaar
CD:2008年リリース レーベル:BLUE NOTE / EMI Music Netherlands 番号:5099922911223
On guitar acoustic, steel & nylon: Leonardo Amuedo Audio recordings, mixing & mastering: Paul Pouwer Recorded live in De Rode Hoed in Amsterdam on March 19, 2008
1. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU (8:11) 2. WIVES AND LOVERS (5:41) 3. ALFIE (6:10) 4. THE LOOK OF LOVE (6:09) 5. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU (5:03) 6. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD (4:11) 7. CARAVAN (1:52) 8. SOPHISTICATED LADY (3:39) 9. TAKE THE "A" TRAIN (5:03)
1. Heiß Ist Der Kaffee In San José (DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE) 〜 Corry Brokken 〜 F 2. Doch Täglich Liebe Ich Sie Mehr (I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN) 〜 Bata Illic 〜 M 3. THE LOOK OF LOVE 〜 Roberto Delgado 〜 4. Ein Rosarotes Himmelbett (PAPER MACHE) 〜 Ramona 〜 F 5. So Wie Ich (CLOSE TO YOU) 〜 Karel Gott 〜 M 6. Hallo, Pussycat (WHAT'S NEW PUSSYCAT?) 〜 Gus Backus 〜 M 7. CASINO ROYALE 〜 Horst Jankowski 〜 8. In Gedanken Bin Ich Bei Dir (TRUE LOVE NEVER RUNS SMOOTH) 〜 Die Carawells 〜 F 9. Wenn Ich Nur Wüßt' Was Ich Tu' Ohne Dich (I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF) 〜 Waltraud Dirks 〜 F 10. Mach Dich Schön (WIVES AND LOVERS) 〜 Peter Beil 〜 M 11. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU 〜 Peter Thomas Sound Orchester 〜 12. Leben Kann Jeder Mensch Allein (THE GREEN GRASS STARTS TO GROW) 〜 Helena 〜 F 13. Ich Wünsche Mir So Viel Von Dir (I SAY A LITTLE PRAYER) 〜 Bata Illic 〜 M 14. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD 〜 Henry Arland 〜 15. Mitternacht (HASBROOK HEIGHTS) 〜 Ireen Sheer 〜 F 16. Ich Glaube An Die Menschlichkeit (THE WINE IS YOUNG) 〜 Ramona 〜 F 17. ALFIE 〜 Heinz Schachtner 〜 18. Ein Haus Ist Kein Zuhaus (A HOUSE IS NOT A HOME) 〜 Corry Brokken 〜 F
※ メイン・ボーカル入りの曲は、F(Female-女性)、または M(Male-男性)と表記
収録時間約52分
2012年にリリースされたドイツ・ユニヴァーサル編集のバカラック物コンピ集です。ドイツ語のアルバム名は英語で We Love Bacharach! の意味。ジャケットの絵柄そのものです。
SNSで “ バカラック作品の未発表曲収録 ” と知って本アルバムを注文したのですが、届いたCDの帯にそんな記述は見当たらず…。ちょっと不安になりましたが、ブックレットのクレジットを見てT-14.「 LEAVE IT TO THE GIRLS 」がバカラックとトニオ・Kの共作曲であることを確認。よかったぁ😃。そして、日本語ライナーノーツを読んでトミ・マルムがこの曲を取り上げた経緯を知ることができました。
─ 14. Leave It To The Girls 偉大なるポップ・マエストロ、バート・バカラックの未発表曲。共作者トニオKは、クリケッツとの共演歴もあるベテランのロックン・ローラーで、78年にソロ・デビューし、ソングライターとしても活躍している。Contante & Sonanteでは、17年にバカラックとトニオKの共作デモ集を発表した。「 あの時のアウトテイクではなく、私がこの新作に取り組み出したばかりの頃に見つけた曲。恐れ多くも、それをレコーディングする機会を得ました。まさにバカラックとしか言い様のない曲。アシュトン・モーランのヴォーカルがピッタリです。私はこの曲を子供の頃に聴いたバカラック・ソングの数々と同じように仕上げたいと思いました。この曲のヴァイブスが大好きなんです!」 アシュトンは前作にも参加していた米国人ヴォーカリスト。サックスのニック・ヴィンスケヴィッチはロシア人で、18年にビル・チャンプリンも参加したUS録音のリーダー作を出している。 ─ (金澤寿和氏、日本盤CDのライナーノーツより。「 」はトミ・マルムのコメント。)
バカラックとトニオ・Kの共作デモ集『 Original Demos 』のライナーを見返してみたら、Thank You's (P.14) の後半部分にこんな記述を発見! ─ (略)An extra special thanks to Scott Gross, Morten Hansen, Harald Wessel, Tomi Malm and Tommaso Dorliguzzo, and…(略) ─ トミ・マルムもあのアルバムに関わってたんですねぇ。
T-14.「 LEAVE IT TO THE GIRLS 」はスローテンポ(♩≒65)のバラード曲。16ビートバラードのリズムやキラキラしたキーボードの音色など、アレンジはまさしくAOR的(アダルト・コンテンポラリー的)な印象。サビでもあまり盛り上がらない(褒めてる)メロディラインはバカラックらしいと思いますが、変拍子もなく楽節も一般的な2, 4, 8小節単位ですから全体として楽曲自体のバカラック風味は薄いかな…。トミ・マルムの言う “ まさにバカラックとしか言い様のない曲 ” “ 子供の頃に聴いたバカラック・ソングの数々と同じように仕上げたい ” というのは'80年代〜'90年代のバカラック曲をイメージしてるんですかねぇ…。であれば、乾いた歌声の “ アシュトン・モーランのヴォーカルがピッタリ ” なのは全く同意するところです。
『 バート・バカラック自伝 ザ・ルック・オブ・ラヴ 』の巻末付録 Burt Bacharach Composition:Song List には、この「 LEAVE IT TO THE GIRLS 」が「 COUNT ON ME 」「 IN MY DREAM 」とともに [unreleased demo] として載ってました。これらの3曲はいずれもバカラックとトニオ・Kの共作曲で、2001年11月に Todd Herzog という男性シンガーによってデモ録音されたもの。発掘してくれたトミ・マルムには感謝です。「 COUNT ON ME 」はその後2003年ロナルド・アイズレーが歌っています。残る1曲「 IN MY DREAM 」も聴いてみたいなぁ。
All Produced, Arranged and Mixed by Tomi Malm except T-2,5 Mixed by Mikko Raita at Studio Kekkonen, Helsinki, Finland Executive Producer:Gabriel Raya for CONTANTE & SONANTE Mastered by Svante Forsbäck at Chartmakers Oyorsbäck, Helsinki, Finland T-14.「 LEAVE IT TO THE GIRLS 」 (Burt Bacharach / Tonio K.) Lead Vocals:Ashton Moran Keyboards:Tomi Malm Bass:Lars-Erik Dahle Drums:John Hammond Guitars:James Harrah and Tomi Malm Percussion:Carlos Merino and John Hammond Alto Saxophone:Nick Vintskevich Background Vocals:Ashton Moran, ZoSia, Jeri Lynne, Sunho Lim and Tomi Malm
この頃バカラックはコロンビア映画『 LOST HORIZON(失われた地平線)』の音楽を担当。1973年2月の映画公開に先立って1972年12月にサントラ盤がコロンビア傘下の Bell Records よりリリースされました。「 リヴィング・トゥゲザー、グロウイング・トゥゲザー 」という曲はその映画の挿入歌で、トニー・ベネットが1972年10月にカヴァーしてシングルをリリース。そして1972年12月にはフィフス・ディメンションがカヴァーしてシングルをリリースしたワケです。フィフス・ディメンションは当時 Bell Records に所属していたので、映画を宣伝する意図があったのでしょう。
もう一つのバカラック・カヴァーはT-10.「 レット・ミー・ビー・ロンリー 」。オリジナルはディオンヌ・ワーウィックで、1968年のアルバム『 DIOONNE WARWICK in Valley of the Dolls 』に収められています。3拍子のソウルフルなバラードで、構成やアレンジはディオンヌ版と大きく変わりません。この曲でソロヴォーカルを担っているフローレンス・ラルーの声域に合わせたんでしょう、ディオンヌ版よりもキーが短3度低くて落ち着いた印象を受けます。
【データ】 『 Living Together, Growing Together 』(邦題:愛の仲間達) The 5th Dimension
LP:1973年リリース (所有CDは、2007年にリイシューされた輸入盤、2 on 1です) レーベル:Bell Records (US) (所有CDは、米リイシューレーベルのCollectors' Choice Music) 番号:BELL-1116 (所有CDは、CCM-782)
Production and Sound by Bones Howe Vocal Direction:Bob Alcivar Prduction Co-ordination: Pam Vale T-5.「 LIVING TOGETHER, GROWING TOGETHER 」 From Ross Hunter's Production of "Lost Horizon" for Columbia Pictures (Burt Bacharach - Hal David) Arranged & Conducted by Artie Butler Vocal Arranger:Bob Alcivar Artie Butler - Piano Hal Blaine - Drums Joe Osborn - Bass Dennis Budimir - Rhythm Guitar Louie Shelton - Electric Guitar Mike Melvoin - Electric Piano Larry Bunker - Congas T-10.「 LET ME BE LONELY 」 (Burt Bacharach - Hal David) Vocal Solo:Florence LaRue Gordon Arranged by Bob Alcivar, Bill Holman & Bones Howe Hal Blaine - Drums Joe Osborn - Bass Larry Knechtel - Organ Zavier - 12 String Guitar Jimmy Rowles - Piano Gary Illingworth - Electric Piano Dennis Budimir - Electric Guitar Trumpet Solo:Ollie Mitchell Accompanied by The 5th Dimension studio Orchestra
フィフス・ディメンションが最初に歌ったバカラック・カヴァーは「 ONE LESS BELL TO ANSWER(悲しみは鐘の音と共に)」。アルバム『 portrait 』(1970年リリース)に収録され、シングルも全米2位となりました。拙ブログではベスト・アルバム『 GREATEST HITS ON EARTH 』(1972年リリース)で紹介しております。
そして本アルバムでもバカラック作品を1曲カヴァー。T-3.「 ALL KINDS OF PEOPLE(オール・カインズ・オブ・ピープル)」という3拍子曲なんですが、現在に至るまで片手くらいしかカヴァーのないレアな曲です。オリジナルのバカラック版(詳しくはこちらを参照)よりテンポゆっくりめ。イントロのピアノやヴォーカルソロを担ったフローレンス・ラルーのドスの効いた歌声がゴスペルちっくな雰囲気を醸し出してます。聴いててグッとくるんですよね。好カヴァーと思います。
アルバム自体は派手さはないけど聴くとイイですね〜。個人的なレコメンドはT-2.「 (LAST NIGHT) I DIDN'T GET TO SLEEP AT ALL(夢の消える夜)」(全米8位) やローラ・ニーロのT-11.「 BLACK PATCH 」あたりです。
【データ】 『 Individually & Collectively 』(邦題:五次元の結晶) The 5th Dimension
LP:1972年リリース (所有CDは、2007年にリイシューされた輸入盤、2 on 1です) レーベル:Bell Records (US) (所有CDは、米リイシューレーベルのCollectors' Choice Music) 番号:BELL-6073 (所有CDは、CCM-782)
Production and Sound by Bones Howe Vocal Arrangements by Bob Alcivar Vocal Arrangements on "ALL KINDS OF PEOPLE" by John Myles T-3.「 ALL KINDS OF PEOPLE 」 (Hal David - Burt Bacharach) Vocal Solo:Florence LaRue Gordon Arranged & Conducted by John Myles
(画像は全てクリックすると大きくなります) 1. ANYONE WHO HAD A HEART 2. STAY DEVOTED 3. MAKING LOVE 4. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME 5. HEARTLIGHT 6. I SAY A LITTLE PRAYER 7. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 8. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 9. OVERNIGHT SUCCESS 10. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF 11. YOU AND ME FOR ALWAYS 12. 24 HOURS FROM TULSA 13. MAKE IT EASY ON YOURSELF 14. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR
<'80年代の作品> T-2.「 STAY DEVOTED(優しさいつまでも)」 Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager Original:Dionne Warwick、アルバム『 Friends 』(1985年)
T-3.「 MAKING LOVE(メイキング・ラヴ)」 Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager, Bruce Roberts Original:Roberta Flack、米映画『 Making Love 』(1982年)
T-5.「 HEARTLIGHT(ハートライト)」 Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager, Neil Diamond Original:Neil Diamond、アルバム『 Heratlight 』(1982年)
T-9.「 OVERNIGHT SUCCESS(オーヴァーナイト・サクセス)」 Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager Original:Gladys Knight & The Pips、アルバム『 All Our Love 』(1987年)
T-11.「 YOU AND ME FOR ALWAYS(ユー・アンド・ミー・フォー・オールウェイズ)」 Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager Original:Barbra Streisand、アルバム『 Till I Love You 』(1988年)
T-14.「 THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR(愛のハーモニー)」 Written by Burt Bacharach, Carole Bayer Sager Original:Rod Stewart、米映画『 Night Shift(ラブ IN ニューヨーク)』(1982年) Cover Hit:Dionne & Friends、アルバム『 Friends 』(1985年)
【データ】 『 Close to you - The Most Beautiful Songs Of Burt Bacharach 』 Anita Meyer
CD:1989年リリース レーベル:Ariola 番号:260.233
Produced by Martin Duiser Arranged by Hans Hollestelle Recorded at Bolland Studio's, Bullet Sound Studio's and Wisseloord Studio's Holland Guests on T-14.「 THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR 」:Margriet Eshuis, René Froger, Rob de Nijs, Julya Loko (P)(C) 1989 BMG Ariola Benelux B.V.
バート・バカラックとダニエル・タシアンが昨年(2020年)リリースしたアルバム『 BLUE UMBRELLA 』のコンプリート・レコーディング版です! 全9曲入り!
(画像は全てクリックすると大きくなります)
1. TRAVELING LIGHT (5:18) 2. CAN'T GO WRONG (4:07) 3. BELLS OF ST. AUGUSTINE (3:29) 4. WHISTLING IN THE DARK (3:23) 5. BLUE UMBRELLA (4:19) 6. MIDNIGHT WATCH 4:08) 7. WE GO WAY BACK (3:16) 8. 21st CENTURY MAN (3:47) 9. QUIET PLACE (2:53)
収録時間約35分
バート・バカラックとダニエル・タシアンは、昨年(2020年)7月に配信限定でEP(ミニアルバム)『 BLUE UMBRELLA 』をリリースしました。この時は全5曲だったのですが、同年10月にボーナストラック2曲を追加して全7曲入り日本盤CD『 BLUE UMBRELLA 』をリリース。← 2人が共作した経緯等はリンク先(拙ブログ過去紹介記事)を参照ください。
そして今年(2021年)1月に今回ご紹介する『 BLUE UMBRELLA The Complete Recordings 』がリリースされました。更に2曲を追加収録した全9曲入りでございます。
T-2.「 CAN'T GO WRONG 」(♩≒55) ゆったり&しみじみした曲調のバラード曲。メロディも含めてバカラック味は薄めかも。4ビートを刻むピアノと柔らかいストリングスが印象に残ります。
T-3.「 BELLS OF ST. AUGUSTINE 」(♩≒71) 5曲(最初にリリースされたT-3〜7)のうち最もテンポの遅いバラード曲で、A-B-A-B-ブリッジ-Bという構成。地味な印象の曲ですが、Bパートでのコード進行、ブリッジ〜Bパートに移る2小節の別世界感、Aメロ中のオクターヴの飛躍にバカラックを強く感じます。
T-4.「 WHISTLING IN THE DARK 」(♩≒85) イントロ冒頭のシュールなピアノがとても印象的なメロディ・構成とも独特の曲。本編と関係ないストリングスによる緊張感ある30秒間のエンディングも独特。
T-5.「 BLUE UMBRELLA 」(♩≒97) ほのぼのした曲調がアルバムの中では異色(笑)。飄々としたメロディラインや8小節という単位に収まらない小節数のフレージングにバカラックらしさが感じられます。
T-7.「 WE GO WAY BACK 」(♩≒80中心に揺れる) 装飾音に特徴があるバカラック爺のピアノをバックにタシアンが淡々と歌う美しい曲。間奏で時折ハーモニカがオブリガートを吹きますが、この曲はバカラック爺とタシアンのデュオと言っていいと思います。
T-8.「 21st CENTURY MAN 」(♩≒86) タシアンと女性ヴォーカル(Jessie Baylin)が淡々と歌うミディアムテンポの4拍子曲。ストリングスと金管楽器だけになる約1分のエンディングにバカラックらしい響きを感じます。
T-9.「 QUIET PLACE 」(♩≒76) バカラックらしいメロディが堪能できるバラード曲。特にイントロとエンディングのフリューゲルホーンはいかにもバカラック。タシアンの優しい歌声も心地よいです。
尚、『 BLUE UMBRELLA The Complete Recordings 』のデジタル配信版も3月24日にリリースされました。ただし、トラック順がCDとは違っています。ご留意くださいませ。
【データ】 『 BLUE UMBRELLA The Complete Recordings 』 Burt Bacharach & Daniel Tashian
CD:2021年1月29日リリース レーベル:Big Yellow Dog Music (US) 番号:-
Written & Produced by Burt Bacharach and Daniel Tashian Mixed by Ryan Hewitt Mastered by Greg Calbi (Sterling Sound) (c)(p) 2021 Big Yellow Dog Music, a division of Big Yellow Dog, LLC. All rights reserved.
んで、シングルA面の「 ウィンドウ・ウィッシング 」がバカラック作品。オリジナルはディオンヌ・ワーウィックで、アルバム『 HERE I AM 』(1965年)に入っていました。カヴァーは、このロニー・ウォリス版、ブロードウェイの女優&俳優によるバカラック・カヴァー・アルバム『 THE BURT BACHARACH ALBUM 』(1998年)のAlet Oury版くらいしか知りません(インスト物を除いて)。超レアなカヴァーでございます。
A. THERE GOES MY EVERYTHING (2:18) B. TRY TO SEE IT MY WAY (2:28)
米女性ジャズシンガー、スー・レイニーが1966年にリリースしたシングルです。彼女についてはアルバム『 ALIVE AND IN LOVE 』(1966年)の紹介記事で触れてます(こちら)のでここでは割愛します。 シングルB面の「 TRY TO SEE IT MY WAY 」が超レアなバカラック・カヴァーなんですが、まさかこの曲がラジオから流れてくるとは!
─ さぁ、次は最後の曲ですかね。私の大好きな女性ヴォーカル、スー・レイニーさんのシングル・オンリーのレコードをかけてみたいと思います。数あるバート・バカラックの曲の中ではそれほど有名ではありませんが、僕はいい曲だと思います。ジョニー・ソマーズがオリジナルですが、スー・レイニーもすぐにカヴァーしてシングル盤を出しております。聴いて下さい、スー・レイニーで「 TRY TO SEE IT MY WAY 」。 ─ (『 宮治淳一のラジオ名盤アワー 』ラジオ日本 2021/2/28(日) 17:55-18:55 放送より)
宮治さんがおっしゃる通り「 TRY TO SEE IT MY WAY(涙のアドヴァイス) 」のオリジナルはジョニー・ソマーズ。1966年のTVミュージカル『 ON THE FLIP SIDE(オン・ザ・フリップ・サイド)』用にバカラック&デイヴィッドが提供した曲の一つで、そのサントラにはジョニー・ソマーズのソロ版とリック・ネルソンとのデュエット版の2バージョンが入ってました。同じ1966年にはペギー・マーチもシングルB面でカヴァーしています(コンピ盤『 The Rare Bacharach 1 』で紹介)。
1. AND THIS IS MINE 〜 Connie Stevens 〜 F 2. TOO LATE TO WORRY 〜 Richard Anthony 〜 M 3. DON'T ENVY ME 〜 Joey Powers 〜 M 4. DREAMIN' ALL THE TIME 〜 Jack Jones 〜 M 5. WASTIN' AWAY FOR YOU 〜 The Russells 〜 F 6. MANPOWER 〜 The Exotics 〜 M 7. FOREVER MY LOVE 〜 Jane Morgan 〜 F 8. FAKER, FAKER 〜 The Eligibles 〜 M 9. BOYS WERE MADE FOR GIRLS 〜 Everit Herter 〜 M 10. THE HURTIN' KIND 〜 Lonnie Sattin 〜 M 11. SINNER'S DEVOTION 〜 Tina Robin 〜 F 12. HOT SPELL 〜 Ernie Felice 〜 M 13. THE ANSWER TO EVERYTHING 〜 Sam Fletcher 〜 M 14. FOR ALL TIME 〜 The Russells 〜 F 15. WAITING FOR CHARLIE (TO COME HOME) 〜 Jane Morgan 〜 F 16. ERRAND OF MERCY 〜 George Hamilton 〜 M 17. YOU'RE FOLLOWING ME 〜 Jimmy Breedlove 〜 M 18. SOMEBODY ELSE'S SWEETHEART 〜 The Wanderers 〜 M 19. CALL OFF THE WEDDING 〜 Babs Tino 〜 F 20. A LIFETIME OF LONELINESS 〜 Steve Alaimo 〜 M 21. LIVING WITHOUT LOVE 〜 Art Smalley 〜 M 22. MOON GUITAR 〜 The Rangoons 〜 23. DEEPLY 〜 The Shepherd Sisters 〜 F 24. I COULD MAKE YOU MINE 〜 The Wanderers 〜 M 25. THE TIMELESS TIDE 〜 The Freemen 〜 M 26. ALONG CAME JOE 〜 Merv Griffin 〜 M 27. WHO'S GOT THE ACTION? 〜 Phil Colbert 〜 M 28. TO WAIT FOR LOVE 〜 Paul Anka 〜 M 29. THIS EMPTY PLACE 〜 Janie Marden 〜 F 30. THE STORY BEHIND MY TEARS 〜 Vic Dana 〜 M 31. JOANIE'S FOREVER 〜 Buddy Clinton 〜 M 32. COME COMPLETELY TO ME 〜 Steve Rossi 〜 M
ここからはオマケ。T-2.「 トゥー・レイト・トゥ・ウォーリー 」のオリジナルとカヴァーをご紹介。 オリジナルは①Babs Tino(バブス・ティーノ)で、1962年5月シングルをリリース<Kapp(US)>。チャート・アクションはありませんでした。 しかし同じ1962年、あの②ソフィア・ローレンが「 Donne-moi Ma Chance 」というタイトルで🇫🇷フランス語カヴァーしてシングルをリリース。その後はこのソフィア・ローレン版「 Donne-Moi Ma Chance 」がカヴァーされていきます。 すかさず同年、日本で③越路吹雪さんが「 チャンスが欲しいの 」というタイトルでカヴァー(日本語詞は岩谷時子さん)。シングル「 サン・トワ・マミー 」のB面となりました。 翌1963年に、英語版T-2.を歌った仏男性ポップ・シンガーの④リチャード・アンソニー、カナダ女性ポップ・シンガーの⑤Rosita Salvador、同じく⑥Gloria Lassoが「 Donne-Moi Ma Chance 」をカヴァー。いずれもシングルをリリースしました。 そして1964年にカナダの男性ヴォーカルグループ⑦Les Classelsが1stアルバム『 Les Classels 』で「 Donne-Moi Ma Chance 」をカヴァー。 それから半世紀以上経って、ポーランド?の女性シンガーソングライター⑧Natalia Moskalが2020年にリリースしたアルバム『 There Is a Star 』で「 Donne-Moi Ma Chance 」をカヴァーしました。 これらのうち②は以前紹介したバカラック物コンピ集『 LIPPY LIP BACHARACH 』で感想を書いてます。 また①③④⑥⑧はMP3で所有。③越路吹雪さんのカヴァーは粋な日本語歌唱とバックのビッグバンドのアレンジが素敵でレコメンド。⑧Natalia Moskalのカヴァーは昔風だけど今のサウンドっていうんでしょうか、これもレコメンドです。
【データ】 『 Rare Bacharach The Early Years 1958-1965 』 V.A.
CD:2009/10/12リリース レーベル:Rare Rockin' Records (Australia) 番号:RRR SMS 1027
This Compilation Including Liner Notes and Tracks Compiled and Produced by:Mike Edwards, Robbie Indart and Ash Wells. A RRR Production 2009. These recordings have been remastered from original vinyl sources to maintain a dynamic oldies sound.
1. KEEP ME IN MIND 〜 Patti Page 〜 F 2. THESE DESPERATE HOURS 〜 Mel Tormé 〜 M 3. PEGGY'S IN THE PANTRY 〜 Sherry Parsons 〜 F 4. THE MORNING MAIL 〜 The Gallahands 〜 M 5. I CRY MORE 〜 Alan Dale 〜 M 6. BEAUTY ISN'T EVERYTHING 〜 June Valli 〜 F 7. THE STORY OF MY LIFE 〜 Marty Robbins 〜 M 8. UNINVITED DREAM 〜 Peggy Lee 〜 F 9. LOVE BANK 〜 Bob Manning 〜 M 10. WARM & TENDER 〜 Johnny Mathis 〜 M 11. UNDERNEATH THE OVERPASS 〜 Jo Stafford 〜 F 12. SAD SACK 〜 Jerry Lewis 〜 M 13. WINTER WARM 〜 Gale Storm 〜 F 14. THE STORY OF MY LIFE 〜 Michael Holliday 〜 M 15. MAGIC MOMENTS 〜 Perry Como 〜 M 16. HOT SPELL 〜 Margaret Whiting 〜 F 17. THE NIGHT THAT HEAVEN FELL 〜 Tony Bennett 〜 M 18. THE BLOB 〜 The Five Blobs 〜 M 19. SATURDAY NIGHT IN TIAJUANA 〜 The Five Blobs 〜 20. WENDY WENDY 〜 The Four Coins 〜 M 21. SITTIN' IN THE TREE HOUSE 〜 Marty Robbins 〜 M 22. HUMBLE PIE 〜 The Four Preps 〜 M 23. IT SEEMED SO RIGHT LAST NIGHT 〜 Mary Mayo 〜 F 24. HEAVENLY 〜 Johnny Mathis 〜 M 25. ANOTHER TIME, ANOTHER PLACE 〜 Patti Page 〜 F 26. THAT KIND OF WOMAN 〜 Joe Williams and The Count Basie Orchestra 〜 M 27. SEARCHING WIND 〜 Burt Bacharach 〜 28. ROSANNE 〜 Burt Bacharach 〜
A. I FORGOT WHAT IT WAS LIKE (2:43) B. BE MY GIRL (2:12)
米男性ポップシンガーのレイ・ピーターソンが1963年の夏にリリースしたシングルです。
レイ・ピーターソンは1939年テキサス州デントン生まれ。本名の Ray A. Peterson でポップシンガー(ロカビリー系)として活動。1960年に「 TELL LAURA I LOVE HER(ローラに好きだと言ってくれ)」「 CORRINA, CORRINA(コリナ・コリナ)」のヒットを飛ばしたことで知られています。私は全く知りませんでしたが…。
尚、今回記事を書くにあたりDiscogsで検索したところ、英国の男性シンガー Karl Denver(1964年)、オーストラリアの男性シンガー Johnny O'keefe(1964年)、英国の男性シンガー Frank Ifield(1966年)のカヴァーがあることを知りました。iTunesやYouTubeにあれば聴こうかなと思ったのですが、いずれも見つからず…。もし聴いたことある方いらっしゃいましたら感想をお聞かせくださいまし。
【データ】 「 I FORGOT WHAT IT WAS LIKE/BE MY GIRL 」 Ray Peterson
7"Single:1963年夏リリース レーベル:Dunes Records (US) … 1960年にレイ・ピーターソンが作った自分のレーベル 番号:45-DU2027
A.「 I FORGOT WHAT IT WAS LIKE 」 Written by B. Bacharach & H. David A Lieber & Stoller Production Arragned by Burt Bacharach
Disc 1 1. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 〜 Jackie DeShannon 〜 F 2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 〜 Carpenters 〜 F 3. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD 〜 B. J. Thomas 〜 M 4. REACH OUT FOR ME 〜 Nancy Wilson 〜 F 5. BABY IT'S YOU 〜 The Shirelles 〜 F 6. WALK ON BY 〜 Dionne Warwick 〜 F 7. THE LOOK OF LOVE 〜 Dusty Springfield 〜 F 8. I JUST DON'T KNOW WHAT TO DO WITH MYSELF 〜 Tommy Hunt 〜 M 9. SEND ME NO FLOWERS 〜 Doris Day 〜 F 10. GOTTA GET A GIRL 〜 Frankie Avalon 〜 M 11. WIVES AND LOVERS 〜 Jack Jones 〜 M 12. ALFIE 〜 Cilla Black 〜 F 13. THIS GUY’S IN LOVE WITH YOU 〜 Herb Alpert 〜 M 14. PROMISE HER ANYTHING 〜 Tom Jones 〜 M 15. (IT'S) WONDERFUL TO BE YOUNG 〜 Cliff Richard 〜 M 16. CRAZY TIMES 〜 Gene Vincent 〜 M 17. I LOOKED FOR YOU 〜 Charlie Gracie 〜 M 18. THE BLOB 〜 The Five Blobs 〜 M 19. SO LONG JOHNNY 〜 Jackie DeShannon 〜 F 20. A HOUSE IS NOT A HOME 〜 Shirley Bassey 〜 F 21. NIKKI 〜 Burt Bacharach 〜 22. DON'T YOU BELIEVE IT 〜 Andy Williams 〜 M 23. (THERE GOES) THE FORGOTTEN MAN 〜 Jimmy Radcliffe 〜 M 24. TRAINS AND BOATS AND PLANES 〜 Billy J. Kramer and The Dakotas 〜 M 25. CASINO ROYALE 〜 Herb Alpert & The Tijuana Brass 〜 26. ANYONE WHO HAD A HEART 〜 Dionne Warwick 〜 F 27. THE WINDOWS OF THE WORLD 〜 Bobbie Gentry 〜 F 28. ONCE IN A BLUE MOON 〜 Nat 'King' Cole 〜
Disc 2 1. MAGIC MOMENTS 〜 Perry Como 〜 M 2. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE 〜 Dionne Warwick 〜 F 3. I SAY A LITTLE PRAYER 〜 Aretha Franklin 〜 F 4. WISHIN' AND HOPIN’ 〜 Dusty Springfield 〜 F 5. MAKE IT EASY ON YOURSELF 〜 The Walker Brothers 〜 M 6. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME 〜 Sandie Shaw 〜 F 7. DON'T GO BREAKING MY HEART 〜 Burt Bacharach 〜 F 8. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 〜 Dionne Warwick 〜 F 9. PLEASE STAY 〜 The Drifters 〜 M 10. TOWER OF STRENGTH 〜 Gene McDaniels 〜 M 11. THE STORY OF MY LIFE 〜 Marty Robbins 〜 M 12. WHAT'S NEW PUSSYCAT? 〜 Tom Jones 〜 M 13. THAT'S NOT THE ANSWER 〜 Vi Velasco 〜 F 14. DON'T MAKE ME OVER 〜 Dionne Warwick 〜 F 15. ANY DAY NOW 〜 Chuck Jackson 〜 M 16. (THE MAN WHO SHOT) LIBERTY VALANCE 〜 Gene Pitney 〜 M 17. MEXICAN DIVORCE 〜 The Drifters 〜 M 18. THIRD WINDOW FROM THE RIGHT 〜 Dean Barlow 〜 M 19. RAIN FROM THE SKIES 〜 Adam Wade 〜 M 20. HOW ABOUT 〜 Della Reese 〜 F 21. KEEP AWAY FROM OTHER GIRLS 〜 Helen Shapiro 〜 F 22. MADE IN PARIS 〜 Trini Lopez 〜 M 23. IT'S LOVE THAT REALLY COUNTS (IN THE LONG RUN) 〜 The Merseybeats 〜 M 24. MY LITTLE RED BOOK 〜 Manfred Mann 〜 M 25. THIS EMPTY PLACE 〜 The Searchers 〜 M 26. PACIFIC COAST HIGHWAY 〜 Burt Bacharach 〜
Disc3 1. THAT'S WHAT FRIENDS ARE FOR 〜 Dionne & Friends 〜 FM 2. GOD GIVE ME STRENGTH 〜 Burt Bacharach & Elvis Costello 〜 M 3. WHAT'S IN GOODBYE 〜 Will Young 〜 M 4. ARTHUR'S THEME (BEST THAT YOU CAN DO) 〜 Christopher Cross 〜 M 5. HEARTLIGHT 〜 Neil Diamond 〜 M 6. GO ASK SHAKESPEARE 〜 Burt Bacharach & Rufus Wainwright 〜 M 7. WHO ARE THESE PEOPLE? 〜 Burt Bacharach & Elvis Costello 〜 M 8. SOUTH AMERICAN GETAWAY 〜 Burt Bacharach 〜 FM 9. EVERYBODY'S OUT OF TOWN 〜 B. J. Thomas 〜 M 10. ODDS AND ENDS 〜 Dionne Warwick 〜 F 11. THIRTY MILES OF RAILROAD TRACK 〜 The Hammond Brothers 〜 M 12. LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER 〜 Irma Thomas 〜 F 13. LET THE MUSIC PLAY 〜 The Drifters 〜 M 14. PAPER MACHE 〜 Dionne Warwick 〜 F 15. ONE LESS BELL TO ANSWER 〜 Keely Smith 〜 F 16. LONDON LIFE 〜 Anita Harris 〜 F 17. BLUE GUITAR 〜 Richard Chamberlain 〜 M 18. IN THE LAND OF MAKE BELIEVE 〜 The Drifters 〜 M 19. YOU'LL NEVER GET TO HEAVEN (IF YOU BREAK MY HEART) 〜 The Stylistics 〜 M 20. JUST FRIENDS 〜 Carole Bayer Sager 〜 F 21. HASBROOK HEIGHTS 〜 Burt Bacharach 〜 M
オリジナル・アーティストの(表の◆印:57曲)比率は76%と高くUS/UKチャート入りした曲も多いのですが、一方で、レアな曲やレアなカヴァー(そのうち、前回紹介した英Ace盤とのダブり曲が10曲程度あり)、近年の作品(バカラックが2005年にリリースしたアルバム『 AT THIS TIME 』収録曲など)もコンパイルされています。
─ 1995年から1998年の間に、バート・バカラックと私は12曲を書き、アルバム『 Painted From Memory 』になりました。多くの人は私が作詞家としてのみ行動することを期待していましたが、バートは私たちの音楽コラボレーションのほとんどを共同作曲することに同意してくれて、私の予想をはるかに超えました。彼はまだ新しい挑戦に興味を持っているアーティストです。 ─ ─ バートが作曲する様を見て、時にはピアノの椅子に並んで座り、1つの16分音符の配置またはベース音の調和的な選択を考慮したことは、無意識のマスタークラスであり私の音楽人生におけるの最大の喜びの1つでした。 ─ ─ 依然として彼は、午前3時まで起きてメロディーの小さな修正を1つ考えるソングライターであり、フリューゲルホルン奏者に微妙なフレージングのニュアンスを伝えるアレンジャーなのです。これらは五線譜に書かれた音を超えています。 ─ ─ バートがアルバム『 At This Time 』で自ら歌詞を書こうとした時、彼は私に「 WHO ARE THESE PEOPLE? 」という曲で世界の方向性に対する特に厳しい批評を歌うよう打診してきました。私はバートにどんな歌なのか教えてくれるようにお願いしました。彼は「 物事は本当に変わる必要があります。さもないと、すべてがめちゃくちゃになります 」と言いました。私が「 どんな歌詞ですか? 」と訊くと、彼は「 それが歌詞なんだ 」と答えました。 ─ ─ 世界が今必要としているのは愛ばかりだけでなく、バート・バカラックの曲なのです。おなじみで深く愛され、その上まだ発見されるのを待っている多くの宝石があるのだから。 ─ ─ 彼の最高の曲は? それは彼が書く次の曲かもしれません。 エルヴィス・コステロ 2008年9月17日 P.S. Burt and I just wrote two more… ─
ここからはオマケ。MP3でしか所有してない曲をご紹介! ボビー・ジェントリーは、「 世界の窓と窓(世界の窓に光を)」以外にもリリースされなかったバカラック・カヴァーがありました。 2018年に出たCD8枚組の『 The Girl From Chickasaw County (The Complete Capitol Masters) 』で初めて世に出た「 THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU(ディス・ガール)」(3:12) がソレです。バックはアコギとウッドベースだけなので、「 世界と〜 」と同じく1969年に録音したされたものでしょう。粋でおしゃれな好カヴァーと思います。
CD:2018年11月25日リリース レーベル:Rhino / Universal Music Group International B.V. 番号:2564 69335 9
Compilation produced by Matthias Bauss for Spark Marketing Entertainment Ltd. This compilation (P)2008 Warner Music UK Ltd / Universal Music Group International B.V. (C)2008 Warner Music UK Ltd / Universal Music Group International B.V.
1. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME 〜 Lou Johnson 〜M 2. SO LONG JOHNNY 〜 Jackie DeShannon 〜F 3. THIRD WINDOW FROM THE RIGHT 〜 Dean Barlow 〜M 4. IF I NEVER GET TO LOVE YOU 〜 Gene Pitney 〜M 5. MADE IN PARIS 〜 Trini Lopez 〜M 6. I WAKE UP CRYING 〜 Del Shannon 〜M 7. RAIN FROM THE SKIES 〜 Adam Wade 〜M 8. THAT'S THE WAY I'LL COME TO YOU 〜 Bobby Vee 〜M 9. MOVE IT ON THE BACKBEAT 〜 Burt and the Backbeats 〜F 10. YOU'RE TELLING OUR SECRETS 〜 Dee Clark 〜M 11. THIRTY MILES OF RAILROAD TRACK 〜 The Hammond Brothers 〜M 12. THE STORY OF MY LIFE 〜 Big Al Downing 〜M 13. THREE FRIENDS (TWO LOVERS) 〜 The Turbans 〜M 14. TRUE LOVE NEVER RUNS SMOOTH 〜 Don and Juan 〜M 15. THEY DON'T GIVE MEDALS (TO YESTERDAY'S HEROES) 〜 Ben E. King 〜M 16. MORE TIME TO BE WITH YOU 〜 Brook Benton 〜M 17. DREAM SWEET DREAMER 〜 Dionne Warwick 〜F 18. THAT'S NOT THE ANWSER 〜 Vi Velasco 〜F 19. I LOOKED FOR YOU 〜 Charlie Gracie 〜M 20. SEND ME NO FLOWERS 〜 Doris Day 〜F 21. HOW ABOUT 〜 Della Reese 〜F 22. THE LAST TIME I SAW MY HEART 〜 Marty Robbins 〜M 23. CRAZY TIMES 〜 Gene Vincent 〜M 24. GOTTA GET A GIRL 〜 Frankie Avalon 〜M 25. WILD HONEY 〜 Cathy Carr 〜F 26. ONCE IN A BLUE MOON 〜 Nat 'King' Cole 〜
バカラック爺がダニエル・タシアンとコラボしたEP『 BLUE UMBRELLA 』(配信:2020/7/31、CD:2020/10/28)とは違ってこの曲は日本ではあまり話題になっていませんが、バカラック爺にとっては大きな意味を持ってるようです。
【データ】 「 THE GREAT DIVIDE 」 Burt Bacharach
MP3:2020年10月9日リリース レーベル:Burt Bacharach 番号:─
Music:Burt Bacharach Lyrics:Melody Federer Musicians Vocals:John Pagano Piano:Greg Phillinganes Drums:Vinnie Colaiuta Guitar:Paul Jackson Jr. Bass:Freddie Washington Flugelhorn:Wayne Bergeron Engineer:Al Schmidt Recorded @ Capitol Studios, Hollywood
2人名義の最初のシングルは今年初め(2020/1/24)にリリースした「 BRIDGES 」でした(メロディ・フェデラーについてはそちらを参照ください)。その「 BRIDGES 」はミディアムテンポでポップな曲調でしたが、対照的に「 THE SUN ALSO RISES 」はスローテンポで静かな曲調。8小節にこだわらない小節数やテンションコードの多用など、作曲面はバカラックらしい匂いがぷんぷん。演奏は、バカラック爺によるピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、ベースだけというシンプルな編成。憂いを帯びつつも熱さを内に秘めたメロディ・フェデラーの歌唱は、胸に染みるものがあります。
この曲は Conservasion International のキャンペーンソングのようで、映像作家ロジャー・フィッシュマンが製作した動画を付けてYouTubeにアップされています。
※ 備考: この曲の2ヶ月前(2020/10/9)にバカラックが配信リリース&動画アップした新曲「 THE GREAT DIVIDE 」も実はメロディ・フェデラーとバカラックの共作曲。私はそれをメロディ・フェデラーのツイートで知りました。でも、バカラック爺の単独名義(ヴォーカルもジョン・パガーノだし)なので、メロディ・フェデラーとバカラック爺が共作したシングルにはカウントしませんでした。悪しからず。
【データ】 「 THE SUN ALSO RISES 」 Melody Federer & Burt Bacharach
MP3:2020年12月11日リリース レーベル:Melody Federer 番号:─
Written and Performed by Burt Bacharach & Melody Federer Mixed by Jeff Gartenbaum Mastered by Nathan Dantzler Vocals - Melody Federer Piano - Burt Bacharach Violin - Eliza James Viola - Jayna Chou Bass - David Coy
スモーキー・ロビンソン(1940年生まれの80歳)は説明不要ですね。他の3人は、レオナ・ルイス(Leona Lewis 英国の歌手、1985年生まれ)、トリー・ケリー(Tori Kelly 米国のSSW、1992年生まれ)、サム・フィッシャー(Sam Fischer 豪州のSSW、1991年生まれ)といった若いアーティスト。トリー・ケリーがアーティスト名に入ってないのはなんで?と思いますが、何か事情があるんでしょうねぇ…。
本作『 After All 』はドイツポリドールからのリリースで、全11曲を収録。クレジットによれば、60年代ヒットソングのカヴァーや自作曲のリメイクの8曲(T-1〜8.)は1994年LAスタジオで録音と記載されています。でも、ポール・アンカ公式サイトやWikipediaのスタジオ録音アルバムのリストに本作は見当たりません。ん? Discogsには載ってましたがコンピ盤に分類されてました。んん? なんかもやもやするけど、まぁいいや(笑) ↑ ジャケット開けるとクレジットが載ってます
んで、T-10.「 RAINBOW 」とT-11.「 AFTER ALL 」がバカラックと共作した新曲でございます。これら2曲はDiscogsを検索しても編集元のアルバムやシングルの類いは見つからなかったので、本作が初出なのは間違いないところかと。
2人の共作は1979年のサントラ『 TOGETHER? 』以来約16年ぶりですが、その時はポール・アンカは作詞のみで歌ってません(バックシンガーは務めましたが)。 一方、ポール・アンカは過去にバカラックの曲をオリジナルシンガーとして歌ったことがあります。1964年1月にリリースしたシングル「 FROM ROCKING HORSE TO ROCKING CHAIR 」がソレなのですが、作詞はハル・デイヴィッドでした。 なので、バカラックと共作した曲をポール・アンカ自身が歌うのは本作が初めてのケースなんですね。
T-11.「 AFTER ALL 」はミディアムテンポ(♩≒84)のバラード曲。AメロとBメロとサビの区別がつかないメロディライン、「 RAINBOW 」ほどではないけれどやっぱり挟んでくる変拍子と不規則な小節数。こちらもバカラックの曲だとはっきりわかります。この曲で一番盛り上がるのが2コーラス目と3コーラス目の間の間奏ってゆーアレンジもね〜…、バカラックらしいといえばらしいです^^;。
All the Songs: Produced by the Crew Coproducer:Burt Bacharach Production Co-ordinator:Gloria Jewett Produced and mixed at B&J Studion, Los Angels, California Produced and mixed by John Arrias, Assistent:Javier Bennassar T-10.「 RAINBOW 」, T-11.「 AFTER ALL 」 (Paul Anka / Burt Bacharach) Arranged and Produced by Paul Anka and Burt Bacharach
All songs were recorded in 1994(c) Except for "MY WAY", "RAINBOW" and "AFTER ALL"
8. I SAY A LITTLE PRAYER (From 'MY BEST FRIEND'S WEDDING') (3:43) 10. ALFIE (From 'ALFIE') (3:07)
英国の女性歌手/タレントのジェーン・マクドナルドが2001年にリリースしたアルバムです。
1963年4月、英国はイングランドのヨークシャー生まれ(どーでもいいことですが、1964年早生まれの私とは同学年)。Wikiには5つの肩書き(an English easy listening singer, songwriter, media personality, actress and television presenter)が載ってました。1998年頃からBBCなどのTV番組に出演する傍ら、英国をはじめ豪州やニュージーランドをツアーしたりアルバムも多数リリースするなど歌手としてもキャリアを積んできたようです。
一方、T-10.「 アルフィー 」はゴージャスな生オケをバックに熱唱。ジェーンの艶やかな歌声はこういう歌い上げる系の曲と相性が良いようです。それは、本アルバムの他の曲なんかを聴いてもそう感じるところです(T-3.「 追憶 」やT-12.「 ANYONE AT ALL 」など)。
ここからはオマケ。MP3で所有しているジェーン・マクドナルドのバカラック・カヴァーをご紹介。 まず1998年のデビュー・アルバム『 Jane McDonald 』で「 サンホセへの道 」(3:35) をカヴァー。オリジネーターであるディオンヌ版ベースのアレンジです。イントロの前にある20秒少々の前振り?は謎ですが。 2005年のアルバム『 You Belong To Me 』では「 愛の思い出(愛のウェイト・リフティング) 」(3:25) をカヴァー。これはUKチャート1位になったサンディ・ショウ版ベースのアレンジ。って言うか、ほぼコピーですね。 2010年のアルバム『 Live At The London Palladium 』には「 バート・バカラック・メドレー 」(9:15) を収録。バンド+オケをバックに「 ウォーク・オン・バイ 」「 サンホセへの道 」「 小さな願い 」「 愛の思い出 」の4曲をメドレーで歌ってます。ステージ上のジェーンは生き生きしてますねー。エキサイトしてシャウトしたり、「 小さな願い 」で何箇所か客席に歌わせたり 、「 愛の思い出 」ではゆったり歌って観客を焦らせた?後にアップテンポで盛り上げたり、エンターテインメントぶりを存分に発揮しています。因みに、「 小さな願い 」はヒップポップ系ではなくオーソドックスなアレンジでした。
【データ】 『 Love at the Movies 』 Jane McDonald
CD:2001年10月15日リリース レーベル:Universal TV (UK) 番号:014 947-2
Producer:Jane McDonald and Ian Hughes Music Arranged and Orchestra Conducted by Ian Hughes Recorded and Mixed at RG Jones Recording Studio, London - May/June 2001
アーマ・トーマスは米国のソウル/R&Bシンガー。1941年ルイジアナ州で生まれ、1959年にロンレーベルより「 DON'T MESS WITH MY MAN 」でレコードデビュー。以後レーベルを転々とするも、1986年にラウンダーレコードと契約してからはコンスタントにアルバムをリリースしていきます。2005年にはハリケーン・カトリーナの状況下でアルバム『 After The Rain 』をリリース。そのアルバムは2006年のグラミー賞でコンテンポラリー・ブルース賞を受賞しました。
本アルバムは『 After The Rain 』の次作にあたります。裏ジャケのアルバム紹介によれば… ─ アーマ・トーマスの音楽の中心には常にピアノがあり、彼女は12人の最高のピアニストと共演しています。グラミー賞を受賞した Soul Queen of New Orleans は、このすべての音響環境よりも優れたサウンドを実現したことはありません。「 COLD RAIN 」の魂を焼く情熱から「 THIS BITTER EARTH 」のほろ苦い親密さまで、アーマの永続的な暖かさと魂のこもったものが優勢であり、ブルースから遠く離れることはありません。多くの新曲(バート・バカラックとスティーブ・クリコリアンの曲を含む)と、これまでに録音されていないドク・ポーマス&ドクター・ジョンの曲が含まれています。 ─ (機械訳です、あしからず)
バカラックの新曲T-5.「 WHAT CAN I DO 」でピアノを弾いてるのはデヴィッド・トカノフスキー。1956年生まれのピアニスト/バンドリーダーで、アーマのセッションにたくさん参加してきたんだそう。アーマとの2ショット写真もこの曲のクレジットと一緒に載ってました。
さて、その「 WHAT CAN I DO 」。プロデューサー氏が書いてるライナーノーツには ─ セッションのわずか1週間前にバート・バカラックとスティーヴ・クリコリアンから届きました。それは classic Bacharach melody です。─ と書いてありました。ん? 共作者のスティーヴ・クリコリアンって誰やねん? 聞いた事ないで? …ネットで調べたら Tonio K.(トニオ・K)の別名でした。近年バカラック爺と度々共作してる方ですね、納得!
「 WHAT CAN I DO 」は8ビートのスローバラード。テンポは♩≒79くらい。本アルバムにはR&B、ソウル、ゴスペル調の曲が多いのですが、ちょっと違う空気感が漂います。シンプルなピアノのイントロに導かれ、全体的にはしっとりとした雰囲気。サビでのアーマの歌唱や中盤ブリッジから間奏あたりのピアノはブルースのフィーリングで熱いですけどね。ちょっと変態チックなメロディとコード進行は間違いなくバカラック印(classicかどうかは微妙なところですが…)。佳曲だと思います。
アルバム自体は全体的にクォリティが高く、じっくり聴いても良いしBGMにしても心地良いですね。
ここからはオマケ。 実はアーマ・トーマス、若い頃にもバカラックの新曲を歌ってました。「 LIVE AGAIN(リヴ・アゲイン)」という曲で、1965年1月にレコーディングしています。でも、当時はリリースされませんでした。また、新曲じゃなくカヴァーですが同年8月には「 LONG AFTER TONIGHT IS ALL OVER(ロング・アフター・トゥナイト)」もレコーディング。ところがこの曲もお蔵入りに…。それから27年経った1992年、EMI から出たベスト盤『 "Time Is On My Side" The Best Of Irma Thomas, Volume 1 』(画像)にめでたく2曲とも収録されました。良かったね、パチパチ。 尚、これら2曲は拙ブログで過去に紹介したコンピ集に入ってます。前者が入ってるのは『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.3 』、私も少しばかりコメントしています。後者は『 Burt Bacharach MASTERPIECE Vol.2 』です。ご参考まで…
【データ】 『 SIMPLY GRAND 』 Irma Thomas
CD:2008年8月12日リリース レーベル:Rounder Records (US) 番号:11661-2202-2
Produced by Scott Billington Piano - Henry Butler (T-1), Dr. John (T-2,8), Tom McDermott (T-4), Dave Torkanowsky (T-5,10), Norah Jones (T-7), Ellis Marsalis (T-9), John Medeski (T-11), Marcia Ball (T-13), Randy Newman (T-14) Piano, Percussion, Backing Vocals - Jon Cleary (T-3) Piano, Backing Vocals - David Egan (T-6), Davell Crawford (T-12) …ピアノ以外のミュージシャンは割愛します、あしからず T-5.「 WHAT CAN I DO 」 Written by Burt Bacharach, Steve Krikorian (Tonio K.) この曲の詳細クレジットは先ほどの2ショット写真を参照ください
1. ALFIE 2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU 3. ONE LESS BELL TO ANSWER 4. THE LOOK OF LOVE 5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN 6. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU 7. GOD GIVE ME STRENGTH 8. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE 9. WALK ON BY 10. A HOUSE IS NOT A HOME
Yammy*さんは福島県白河市出身、京都在住のオーガニックシンガーソングライター(Facebookではそう紹介されています。一方でYammy*さんのOfficial Web Siteではそういった紹介はされてないんですょ。ちょっと謎です…)。詳細なプロフィールはOfficial Web Siteの[BIO]を参照ください。
1. BELLS OF ST. AUGUSTINE (3:29) 2. WHISTLING IN THE DARK (3:23) 3. BLUE UMBRELLA (4:19) 4. MIDNIGHT WATCH (4:08) 5. WE GO WAY BACK (3:16) 6. 21st CENTURY MAN (3:47) 7. QUIET PLACE (2:53)
T-6,7. : ボーナス・トラック
収録時間約26分
EP『 BLUE UMBRELLA 』は5曲入りEPとしてYouTube及びサブスク等による配信のみで今年(2020年)7月31日にリリースされ、拙ブログでも8月に取り上げました。その記事を私はこう締め括ってます。 ─ 2人の共作曲は既にフルアルバムをリリースできるだけのストックがあるようで、コロナ禍が落ち着いた後のレコーディング&アルバムリリースを期待しましょう。 ─
T-6.「 21st CENTURY MAN 」(テンポ:♩≒86) タシアンと女性ヴォーカルが淡々と歌うミディアムテンポの4拍子曲。ストリングスと金管楽器だけになる約1分のエンディングにバカラックらしい響きを感じます。
T-7.「 QUIET PLACE 」(♩≒76) バカラックらしいメロディが堪能できるバラード曲。特にイントロとエンディングのフリューゲルホーンはいかにもバカラック。タシアンの優しい歌声も心地よいです。
※ 2021/2/23 追加
【データ】 『 BLUE UMBRELLA 』 Burt Bacharach and Daniel Tashian
CD:2020年10月28日リリース レーベル:Big Yellow Dog Music / Sony Music Labels Inc.(Japan) 番号:SICX 30088
Producers:Daniel Tashian and Burt Bacharach Songwriters:Daniel Tashian and Burt Bacharach Arrangement by Burt Bacharach (except T-5.) String Arrangement by Jordan Lehning and Burt Bacharach (T-1〜4.) Strings Conducted by Jordan Lehning (T-1,4.) Conducted by Jordan Lehning (T-6,7.) Musicians Burt Bacharach - Piano (T-3,5.) Daniel Tashian - Vocals, Guitar (T-6.) Tim Lauer - Piano (T-1,2,4,6,7.), Rhodes (T-3.) Fred Eltringham - Drums (T-1〜4,6,7.) Dennis Crouch - Bass (T-1〜4.) Lex Price - Bass (T-6.) Viktor Krauss - Bass (T-7.) Tom Bukovac - Electric Guitar (T-1,2,4.), Martin Acoustic (T-3.), Guitar (T-6.) Jordan Lehning - Celeste (T-1.) Steve Herman - Trumpet (T-3.) Jeff Bailey - Flugelhorn and Trumpet (T-6,7.) Jennifer Kummer - Horn in F (T-6,7.) Jim Hoke - Chromatic Harmonica (T-5.) Austin Hoke - Cello (T-1〜4,6,7.) Jonathan Yudkin - Violin (T-1〜4.) Alicia Enstrom - Violin (T-6,7.) Kristin Weber - Violin (T-6,7.) Betsy Lamb - Viola (T-6,7.) Jessie Baylin - Backing Vocals (T-1〜4.), Vocals (T-6.) Sarah Buxton - Backing Vocals (T-1〜4.)
本題に戻ります。バカラック・カヴァーは本シングルのB面。前回ご紹介したドナ・マリーの「 THROUGH THE EYE OF A NEEDLE(針の目を通して見れば)」と同様、クリフ・リチャード1965年のアルバム『 Love is Forever 』に入っていた「 EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE(愛する人を)」のカヴァーです。オリジナルがクリフ・リチャード、カヴァーはニック・パーマーだけという超レア曲です。
ここからはオマケとして、MP3で所有しているバカラック・カヴァーをご紹介。 ニック・パーマーは1967年11月リリースのセカンド・アルバム『 Turns It On 』でバカラックナンバーの「 アルフィー」(3:35)をカヴァーしています。ストリングス主体のオケ、ピアノ、ヴィブラフォン等をバックにジャズのテイストでしっとり歌っています。このセカンド・アルバムはビッグバンドをバックにノリノリで歌う曲が多いのですが、こうしてみるとニックはなんでもこなせるセッションシンガー的な存在だったのかもしれません。よくは分かりませんが。
【データ】 「 DID I EVER REALLY LIVE?/EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE 」 Nick Palmer
7"Single:1968年リリース レーベル:RCA 番号:47-9698
Producer:Jim Foglesong Arranged and Conducted by Ray Ellis
A. THE WHOLE WIDE WORLD IS WATCHING US (2:34) B. THROUGH THE EYE OF A NEEDLE (2:40)
米国の女性歌手、ドナ・マリーが1967年にリリースしたシングルです。
ドナ・マリーは、1950年6月28日ニュージャージー生まれ。米国人(父)とスペイン人(母)の混血だそう。13歳の時、Gateway から Marie La Donna の名前でデビュー。2年後ドナ・マリーに改名して Columbia から数枚のシングルを発表。Columbiaを離れた後、1970年には The Archies のヴォーカルとしてシングル2枚のレコーディングに参加しました。その後は表舞台から姿を消していましたが、2005年に Karen G とコラボしてクリスチャンミュージックのCDをリリースしたそうです。
A1.「EVERYONE NEEDS SOMEONE TO LOVE(愛する人を)」は、ミディアムテンポ(♩≒104)で跳ねるようなリズム(シャッフル)の曲。高低行ったり来たりのメロディ、半音ずつ上がったり下がったりする転調、4小節/8小節という単位に収まらない変則的な小節数…。変拍子こそありませんが、バカラックらしさ満載の曲です。クリフも音程バッチリで難なく歌っています。
もう1曲、B2.「 THROUGH THE EYE OF A NEEDLE(針の目を通して見れば)」は♩≒90のバラード。イントロなしでいきなり歌い始めるこの曲、変則的な小節数だったり風変わりなコード進行はあるものの、A1.と較べたらバカラック色は薄めだと思います。若干憂いを帯びたクリフの歌声はバラードに合いますね。米国では「 WIND ME UP (AND LET ME GO) 」のカップリングでシングル・リリースされたようですが鳴かず飛ばずだったみたいです。
Produced by Bob Morgan (A1,B2) Produced by Billy Sherrill and Bob Morgan (B6) Artist credit Criff Richard (Recorded in Nashville) (B6) Criff Richard Arr. & Conducted by Gary Sherman (Recorded in New York) (A1,B2) Criff Richard Arr. & Conducted by Ken Woodman (A2,A6,B1,B4) Criff Richard with The Norrie Palamor Orchestra (A5) Criff Richard with The Norrie Palamor Orchestra and The Mike Sammes Singers (A3,A7,B3,B7) Criff Richard with The Shadows (B5) Criff Richard with The Shadows, The Norrie Palamor Strings and The Mike Sammes Singers (A4)
A1. FOOL ON THE HILL A2. SOMETHING A3. AIR ON A G STRING A4. TRAINS AND BOATS AND PLANES A5. YESTERDAY A6. MINUET IN G B1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE B2. WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS B3. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU B4. I SAY A LITTLE PRAYER B5. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN B6. MUSETTE IN D
カップルがイチャイチャしてるいかにもイージーリスニングって感じのジャケットには、どこにもアーティスト名が書かれてません。クレジットされているのはアレンジャーのみで、ミュージシャンは一切無し。っつーことで、アレンジャー兼ディレクターの Alan Moorhouse(アラン・ムーアハウス)をアーティストとしました。Discogsも同じように扱ってますしネ。
ビートルズ4曲/バッハ3曲/バカラック5曲をチョイスしたのは、Alan Moorhouse とライナーノーツを書いてる Bill Wellings(ビル・ウェリングス)。
─ アランは、これらの有名な曲をいくつかの新しい方法で表現した。…フルート、フリューゲルホーン、女声を融合して生み出される美しくまろやかで魅惑的なサウンド:テナーサックスによるメインテーマのソフトな即興演奏:電気ハープシコードによるこれまで聴いたことがない新鮮な音色:そしてもちろん、聴いてて思わず脚が弾む躍動的なリズムセクション。もしパーティーが途中で中だるみしてきたら、ボッサ・ビートのビートルズ、バッハ、バカラックに切り替えて、パーティーを盛り上げよう! ─ (By Bill Wellings:ライナーノーツより、私の超意訳で)
A1. I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN A2. (THEY LONG TO BE) CLOSE TO YOU A3. RAINDROPS KEEP FALLING ON MY HEAD A4. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE A5. (THERE'S) ALWAYS SOMETHING THERE TO REMIND ME A6. BLUE ON BLUE B1. I SAY A LITTLE PRAYER B2. THE LOOK OF LOVE B3. WALK ON BY B4. ALFIE B5. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE
A1. DO YOU KNOW THE WAY TO SAN JOSE A2. THIS GUY'S IN LOVE WITH YOU A3. PROMISES, PROMISES A4. I SAY A LITTLE PRAYER A5. WALK ON BY A6. CASINO ROYALE B1. REACH OUT FOR ME B2. WISHIN' AND HOPIN' B3. MESSAGE TO MICHAEL B4. ALFIE B5. ARE YOU THERE (WITH ANOTHER GIRL) B6. WHAT THE WORLD NEEDS NOW IS LOVE
演奏している The 18th Century Corporation は、LPのライナーノーツで次のように紹介されています。 ─ 現代音楽(またはその逆)にクラシック効果を与えることを専門とする有能なミュージシャンのグループであり、このアルバムでバカラックのベスト曲を使って信じられないほどの仕事をしています。 ─ (機械訳です悪しからず)
さて、シングルA面がバカラック曲のカヴァー、米コロンビア映画『 LOST HORIZON(失われた地平線)』の挿入歌「 THE WORLD IS A CIRCLE(世界はまるい)」でございます。映画ではリヴ・ウルマンが野外の学校で子供たちと歌い踊る、8分の6拍子の明るく楽しい曲(リヴ・ウルマンのパートは Diana Lee という方が歌唱)。途中でちょっとだけボビー・ヴァンも歌っています。
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