うつわやブログ

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February 14, 2007 10:38 PM

備前に活ける

bizen11.5.jpg

本日はおだやかな春の陽射しがとてもここちよく、
昨晩、台風のような突風が吹き荒れたのが嘘のようです。

好い匂いを漂わせてた蝋梅も終わりの時期
素人ながら活けてみました。

この花入は大分の豆田町で10年前に購入。

初めて行った骨董店で、備前に対する知識もないのに
値段につられ衝動買いしてしまいました。


bizen11.jpg

底径 10.6cm 高さ 24cm

bizen12.jpg
bizen13.jpg
bizen14.jpg
bizen15.jpg

内径 13.1cm 高さ(内) 27.7cm

実はこの花入3つに割れているのです^^;
首部分は新しいワレで、一周見事にいってます。
正面下の部分から胴にかけて、よく見ないと判らないのですが
共修理の跡があります(中を見るとかなりの継接)

箱の時代は江戸初はありそう。
通常、品物と箱の大きさは 空きが横三分(9mm)縦三分(9mm)深さ(高さ)五分(15mm)っていわれています。
寸法をみるとちょっと高さありすぎで、あわせ箱(もともと入ってたものと違うものを後から入れ替えた)みたいですね。

そんな訳で、私にも買えましたo(^-^)o
購入時、箱は絶対に捨てないようにと何度も念をおされました。
もしかして私が払ったのは、箱代だったのかなぁ?

気に入っていれば、時代なんて江戸でも、明治でもいいと思いながらも
やはり気になる・・・備前に詳しい方いらっしゃいましたら
是非、教えて下さいm(__)m

bizen21.jpg

分かりやすいように高台画像追加しました。

sinbei.jpg

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Comments (16)

備前はあまり詳しくないのですが・・・^^
箱が気になりまする~~w
「古」備前・花入?とな?

なんか、変だとは思わないけ?

底はあばた高台。古備前の技法のひとつなのじゃが・・・

窯印、陶印、が見あたらないです><;

江戸期の花入に、その形は見たことがありません。

もちろん、桃山でもない・・

明治以降でも、素人が作った花入にさえ陶印はあります・・

この備前花入、なんなんでしょうね~~

おいらには、さっぱり解りません。 ギブアップです。

力になれなくてごめん。勉強不足です。

あまり、古備前には手をださないほうがいいと思います^^

やはり箱・・・気になりますか~
箱は合わせで別モノと考えたほうがいいみたいです。

昭和の○○?可能性が一番大みたいですね。
uraisinbeikato夢みてましたが幻想もふっ飛びましたw
かなり力になってますよ~ありがとうございます。

desafinado ( April 3, 2007 1:06 AM ) 返信

日記を拝見していて、全く分からないことだらけですが、やっと!自分の「得意分野」(?)の備前焼が現れました!
66さんのおっしゃる通り、これは古備前ではありません。
室町以前の古備前には、まずこのような形態は存在しません(日常雑器が主)。
また、桃山期の古備前花入にないことはないような形態ですが、桃山期の古備前は「田土」(ヒヨセ)の使用が始まったため、明るい色の焼けで焼成変化に富む土肌が特徴です。
しかし、この作品は江戸期(寛永年間)以降に、「水簸」(田土を水槽に入れ、沈殿濾過を繰り返し、不純物を完全に除去する技法)土を用い、成形後「塗り土」(鉄分の多い磯上土(刀剣で有名な長船近辺の陶土)を施した後焼成し、あたかも釉薬が施されているかのような効果を狙った技法で製作された作品のように、画像からだと見えます。

ちなみにこのような焼成技法で製作された備前焼を「伊部手」(いんべて)と呼び、昭和30年代に金重陶陽が人間国宝に認定され、桃山期の茶陶が再評価されるまでは、備前焼の主流の焼成方法でした。
(肌触りに全くザラザラ感がなければ、間違いなく「伊部手」です)

また、画像では胡麻も、人為的に藁スベで灰をかけた「掛け胡麻」のように見えます。

最も不思議なのは、あばた高台という桃山期以前の技法を使っているのに、画像で見る限り「伊部手」のような土肌をしていて、しかも陶印・窯印が全く見られないことです。
(陶印・窯印は、室町中期から使用されています)

類推するに、これは100%古備前ではありません。しかも、あばた高台にしていたり、あわせ箱に「古備前花入」と書いてあったり(江戸時代に「古備前」という用語はなかったはずです)、怪しさぷんぷんです。

これも何かの縁かも知れません。また、実際に目で見て肌触りを確かめないと分からない面もあるはずです。九州に伺った際に、後学のため、ぜひ拝見したいと存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

いや~つかれたく無いとこつかれました^^;
66さんと同じくWパンチ!もとい、とても参考になるコメントありがとうございます。

確かに成形後「塗り土」が施され、肌触りはスベスベのお肌です。

これがある訳がないと思って、はっきり書かなかったのですが
私の夢みてた幻想はですね...
高台の「し」文字(高台画像の右上、上下が逆になってますけど)

江戸初、京都の有来新兵衛の発注の備前ではないかと思いまして
(↑まさに幻想、見たこと無いしある訳が無い!と分かってはいます)

作りと寸法は完全な茶道具として作られており
只の贋作では無いような気がしまして、
古高取の内ヶ磯窯(1614年~1624年)にも同じような形があり
この時代に流行したスタイルかと考えた次第です。

そして「古備前花入」と貼ってある「紙」が一番の問題でしたね。
箱の時代は江戸初って書いたのは箱の木の時代でして
私、古備前と言ってないんです(;_;)
箱は絶対に捨てないようにと言われたのは
私が「箱いりませんから安くなりませんか?」とお聞きしたからで
時代のある箱は高値で取引されてるみたいです。

知人からもらってきた「印」追加しました。

desafinado ( April 4, 2007 4:49 PM ) 返信

よくよく調べましたら、この備前焼は、偽物かどうか微妙になってきました。
SNSのメッセージで詳細は述べましたが、桂又三郎『古備前の鑑定』によると、桃山期より「伊部手」はあり、しかもそのうちの2作品は「中興名物」として認定されているとのこと。
まんが『へうげもの』もブームのようですが、その主人公・古田織部による備前焼の指導もあったようで、ますます分からなくなりました。
ともかく「100%古備前ではない」という言葉は、撤回した方がよさそうです。
失礼しました。

メッセージありがとうございます、かなり参考になりました。
「伊部手」があったんですね~^^
『へうげもの』は気になってはいますが未読です
これを機会に読んでみますよ!
それと「100%古備前ではない」は正しいと思いますよ。
「古備前」と言われるのは鎌倉、室町時代ぐらいまでで、人によっては桃山時代が入る時もあるようですが
これは、時代があったとしても江戸初だから古備前の仲間には入れてもらえないような気がします~
この時代定義も地域差?個人差?があるみたいです。

そして、ますます謎は深まりましたね。
割れてるから品物としての価値は無いのは分かってますが、
参考にはなりますよね。(贋作の参考になる場合も含めてねw)

寛永以降の遠州流の作りで違和感ありませぬ。
備前かどうかは土味がわかりませぬ故なんとも(笑)

Buhiさん、プロの方とお見受けいたしました。
この花入、未だにはっきりとしたことが分かっておらず
とても参考になります~ありがとうございました。

なんとなく変な感じもします。
遠州備前(今作った名です)の写しというような気もします。
軽くスルーしてください。素人の感想でつから(笑)

参考ご意見ありがとうございます。
長い目でじっくりと観察してみます^^

度々失礼致します。
この備前花生は天保窯の復古作との回答を専門家から頂きました。
ちと作行きが弱いのでどうかな?と思案しておりました。
現代贋物ではなく、なるへそ江戸復古作で合点が行きます。
よって普段使いに大変結構なものかと(笑)
贋造品は悪意満載なので、気分が悪くなりますものね。

ありがとうございます。Buhiさんのコメントで全く分からなかったものが
少しずつ見え始めたようなきがします。
「天保窯」を検索して調べましたら、なるほど!といった具合です。

いろいろとコメント頂き感謝致しております。これにて終結ですね^^

先日、あえて桃山時代を狙った贋作の蕪徳利を購入しました。桃山時代の作品といえば贋作ですが、骨董品かといえば江戸の初期に造られたものですので、骨董品になります。贋作でも作陶がとても良いのです。特に椿を活けますと本当に見事なものです。さて写真の花入れですが、手に取って見ないと判別がつきませんが、姿形がとても良いです。傷があっても一生懸命生きている姿に感動されます。40年間備前に携わってきましたが、大事にしてもらいたいというのが本音です。自称専門家の意見には注意してください。

Takeさん、はじめまして。
江戸の初期に造られたものでしたら、贋作と呼ぶのはかわいそうな気もします・・・江戸初の桃山写しとか。
真贋も大事ですが、贋作の中にも手を出したくなるようなものがありますよね(笑)
私も、この花入大事にしたかったのですが、事の成り行きで、唐津の沓茶碗に替わってしましました。m(__)m
http://www.utuwa-ya.jp/blog/2009/07/post-119.html
コメント、お心遣い共々ありがとうございます。

ご返事をいただきありがとうございました。例の蕪徳利ですが「貴方は人間社会の最も醜い「欲」という性から生まれてきたのでしょう。しかし貴方は決して卑屈になることはありません。椿の花を最高のステージにする演出家なのですから」と言い聞かせながら、蒐集している棚の一番見やすいところに置いて、語りかけています。
只、贋物は鑑識眼を失うということですので、注意はしていますが、基本がシッカリしていれば大丈夫です。頑張ってください。

備前の事はよくわからないのですが、同じ原料を使い、同じ焼成法で、同じように作られたら、区別するのは難しいですよね。
気に入っていれば、時代はなくてもいいような気もします。
桃山だから好きで、江戸(もしくは時代がない)とわかれば嫌いになるのも、なんだか変な話ですよね(笑)

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