July 18, 2007 9:22 PM
やわらかな金海手
「李朝 金海手」と一緒に購入したのはこの鉢です。
以前の小皿よりしっかりと焼けた同手で
「金海粉引」と書きましたが
果して現在この手を粉引と言っていいものかと思いながら
やわらか手と言った方がいいのか?などと考えておりましたら
写真を撮って半年が過ぎていました。
一部の方(茶人)は、この手を粉引といい
現代陶の粉引と呼ばれるものを見ても
「アレは粉引じゃない」とおっしゃられます。
そもそも粉引とは:
高麗茶碗の一種。粉吹ともいう。
化粧掛けされた白泥釉が粉を引いたようなのでいう。火間といって、釉を掛け残した部分のあるのが特徴で、古来茶人に喜ばれた。三島や刷毛目と同形で、慶尚南道の産である。俗に「三好」「楚白」、また雲州伝来などがある。
と「やきもの事典」記述がありました。
この鉢には化粧掛けが無く、胎土そのものが化粧土(カオリン)みたいですし、火間はないものの慶尚南道産。
粉引と呼んでも差し支えはないようですが
やはり、やわらか手の方がわかりやすいかな。
古陶磁の呼名って複雑です。
この鉢とも10年の長い付き合い
今となれば、この欠点(降りモノ)さえもかわいく思えますw
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Comments (2)
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> 今となれば、この欠点(降りモノ)さえもかわいく思えますw
お気持ち、分かるような気がします。器自体がつまらなければ欠点を気に入ることもないと思います。が、器が好きならば「あばたもえくぼ」ではありませんが、降りモノも器の魅力として感じることができると思います。
器でも人間でも、すきがないより多少は欠点があったほうが良いと思います。
(これは、東洋的?日本的?な価値観かも知れませんが)
私も、この器は良いなあと思いました。
そうですね、人も多少の欠点があった方が親しみを感じますね。やはり東洋的価値観といえるのでしょうね。
聞くところによると「呼び継ぎ」や「金継」のようにキズを生かし使える様”修理”をするのも東洋だけで、西洋は”修復”(キズを隠す)になるらしいです。
この鉢の縁には小さな金(修理)が入り、なんだか愛嬌があるようにも感じます。
↑自分でも褒めてしまいましたw