うつわやブログ

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April 7, 2008 7:40 PM

信じられない出来事~その後

以前紹介した 黒徳利 のその後ですが・・・

aburatori01.jpg

油が取り除けすっきりとして日なたぼっこをしています

最初、この徳利が贋作ではないかという疑問を感じたのには、もう一つ理由がありました。

正面にあります"十"の彫り文様。疑いをもちたくなるほど収まりがよく、あまりにも堂々として格好良すぎたために、このような徳利があるわけがない!と思えていたのです。

その後いろんな情報を頂きまして、
いじりまわしたあげく、疑いもはれて私の手元にと収まりました。
(李朝飴釉徳利であることには間違いないようです)

そして、この徳利の臭いの元となっていた油を取り除いた方法は・・・
掃除好きの友人から、油をとるには重曹が環境にやさしく、人体にも無害な最もよい方法であると聞きましたので試してみました。
(↓グロテスクな画像が含まれますのでご注意ください)

まず、重曹を粉末のまま徳利の中にいれ
熱湯を注ぎ、かき混ぜ、蓋をしてゆすり、暫く放置。

中身をだしてみると、お湯で煮たときには全く溶け出さなかった油がどっさりとでてきます。

aburatori02.jpg

第一回目重曹による洗浄

次にお湯を入れ徳利に蓋をして、上下、横に振って中のお湯を出してみると

aburatori03.jpg

中から油の塊がでてきました

まだ臭いが残っていたので、今度は重曹を熱湯で溶かし(どろっとした感じの濃いもの)を中にいれて、同じようにしてみますと、まだまだ油の塊が出てきます。

aburatori04.jpg

2,3度繰り返すと、このように大きな塊が出ました

ほぼ臭いが取れたので、真水にさらし、お湯で煮て
天日干し(一枚目画像)をし、きれいさっぱりと・・・

と思ったら、まだ微かに臭いがあり、
友人から酢を加えるとパワーが増すと聞き
お湯で溶いた重曹を入れた後、酢を数滴加えてみる

最初程の効果はありませんが、残っていた小さな塊が取れすっきりとしました。

重曹(炭酸水素ナトリウム)には、ワラビのあく抜きやベーキングパウダーなどに使われる食用のものと、最近ではお掃除用として市販されてものがあるようです。
お掃除用は台所のレンジまわり換気扇のお掃除にも最適みたいですね。

こんなに重曹が優れものだったとは、新発見でした!

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Comments (4)

重曹の威力すごいですね。
油の塊がすっかり取れてスッキリじゃないですか。
うつわやさんの薦めにより重曹を購入していましたが私はまだ実践していません。

話は変わりますが頂いた「粉引耳杯」が中国老茶(青茶など)を飲む茶杯に使うと最高だと言うことが判明しました。本当です。

この威力には驚きました~
少なくとも100年以上前の油ですよ(見た目は悪いですがw)
取れた時には凄い達成感が得られます。

「粉引耳杯」の嬉しいお知らせありがとうございます!
ちょっと私も試してみます。^^

銘は胴の十文字と重曹に敬意を表して「じゅう」のつくようなのがいいかもしれないですね(笑)

いま青山の道具屋に斑唐津で八勺ほどの徳利がでているのですが、いかんせん油徳利で値段も安いのですがお金も頑張って、油抜きもがんばってみようかなぁ…でもなぁ…。

しかし百年の油かすも、貴重なもんですね(笑)こういうのは釉薬にならないんでしょうか?(素人考えで恐縮です)

では、この徳利の銘 ”十”・・・十兵衛!?
これしか思いつきませんでした~
(五重塔に登場する職人の鑑のようなお方でボロは着てても貫禄たっぷりの”のっそり十兵衛”←好きです#^.^#)

油徳利は通常の半値以下ですよね~根気が要りますが達成感は得られます。
上手く油が抜ければ斑徳利としての価値は倍増ですよ~(笑)

油かす!多分、焼くと燃えて無くなってしまうと思うのですが・・・
もしかしたら肥料として使えたかもですね。捨ててしまったのが悔やまれます(笑)

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