うつわやブログ

  • /

August 9, 2008 7:46 PM

陶片の美

昨日は、一足先に伊万里市で開催される「陶片の美」の内覧会にいってきました。

touhennobi001.jpg

展示期間 平成20年8月9日~8月31日
会  場 伊万里市歴史民俗資料館

詳細は→こちら

「市若屋敷窯」の絵唐津片口
「権現谷窯」の山盃、三つ足の高台の筒
「藤の川内窯」(茅ノ谷1号窯)素焼アリ、朝鮮唐津の様々な発色、
「焼山窯」の斬新な鉄絵、「阿房谷」の文字のような絵付などなど、古唐津好きには魅力あふれるのです。

伊万里市教育委員会主催ゆえ、どこの窯でやかれたかが確実にわかり、陶工の技と失敗(400年前は捨てられたものですら、変なくっ付きなどもあります)を心行くまで楽しめ、絵付けは後絵ではないかと疑うこともない、まじりっけ無し純度100%の古唐津展です。

内覧会が普通と違うのは・・・

touhennobi02.jpg

テープカットは浴衣姿

touhennobi03.jpg

陶片をみている人も浴衣。

それと、もうひとつ・・・

数年前に"珍の山"とよばれる伝世の徳利を拝見させていただいたことがあります。
製作時に徳利の首を一度切り離し、それをわずかにずらして焼いたもので、雅味を楽しんだのではないかとお聞きしておりました。(割れた首を後から継いだ二度焼きとは違います)

touhennobi04.jpg

藤の川内窯(茅ノ谷1号窯)から、その継いである首の陶片が展示されておりました。

こゆうのをみると、なるほど、あるんだなぁと・・・しみじみ古唐津です。

Trackback (0)

Trackback URL: http://www.utuwa-ya.jp/mt/mt-tb.cgi/2399

Comments (9)

こういうのは非常に参考になります。都内の発掘展はおもろないです。
(;^ω^v

mstmrtrsp ( August 9, 2008 11:26 PM ) 返信

いやー、行きたい、みたい・・・。

Buhiさん、伊万里市内20箇所以上の窯で発掘された陶片で、窯ごとの分類は面白いです。
都内は発掘展じゃなくても凄いものが沢山・・・

mstmrtrspさん、ふない様より伝言ですが・・・
ブログをもってる人は是非とも宣伝してくださいとのことです。
古唐津と伊万里市の未来の為に・・・好評だったら常設展示も夢じゃないかもです。

この「珍の山」と呼ばれる首が継ぐ技法は、当時の古唐津が日用雑器として大量に生産消費された事、私自身が発掘された陶片しか見たことがなかった事から、今まで生産効率向上の産物として行われたものと思い込んでおりました。

つまり、分業の様に、予め首までの主要部分と口部を別に轆轤で挽いておき、後で継いだので、径が合わなかったり、ずれたりした。または、焼成までに生じた口部の破損を補修する為、別に挽いた口部を継いだ。いづれの場合も繋いだ後、滑らかに修正されるなりして窯入りされるが、見逃された物が焼成後の検査で見つかり、物原へ廃棄、と云う具合です。

数百ある古唐津の窯には、生産効率向上の為にこの様に試行した窯もあったのではないか、そして、結果が芳しくなかったので途絶えてしまった技術ではないか、と考えておりました。

しかし、古唐津の時代には侘茶が隆盛を極め、文禄・慶長の役の際に築かれた肥前の名護屋城には古田織部が滞在していることからも、「雅味」を狙った、奇抜な技法の古唐津があっても可笑しくはありません。
現代人、特に窯業を全く知らない私の様な素人の観点で、四百年も前の事を論じる事の危うさを知りました。

「珍の山」の呼称は、以下のサイトの「第五編、第六章、第一節」にある「珍の山窯」と何らかの関係があるのでしょうか。ちょっと資料が古過ぎますか?(笑)

松浦史 吉村茂三郎著 昭和31年7月20日刊行
http://www.geocities.jp/tamatorijisi/matuurasi1.html

西家庵さん、藤の川内の徳利は、胴部分は叩きで作られており、首~口部分はロクロ挽きで、肩のあたりで継がれています。小さいもの意外はほとんど叩きです。
陶片の内側を見るとわかるし、伝来してるものは外から触ると段差がありなんとなくわかると思います。

そのロクロ挽きである首部分をいったん切り離してるから、生産効率向上とはちょっとちがうような・・・
写真のような継ぎのある徳利の首の出土は、この1点のだけだったようです。

「珍の山」は多分その「珍の山窯」のものではないかというところからきているようです。
文中に”藤の河内の作と比較すると、其の作行が全然一致しており一見した処では何れをそれと鑑別することが困難で”とありますし・・・

迅速なご回答ありがとうございます。加えて、作り手側の専門的なご意見を拝聴出来まして光栄です。

古陶磁は好きですが、焼き物造りの道理をわきまえないもので、的外れな質問だったかもしれませんが、十数年前に骨董商で継ぎのある徳利の陶片を拝見した時、脳裏に思い浮かんだそのままを書きました。すっかり忘れておりましたが、この度の記事で懐かしく思い起こしております。

ところで、うつわやさんも浴衣でお越しになったのですか(笑)

陶片も後絵があったりと、おいそれと手を出しにくいですけど、この手の展示などあればありがたいものです。

 西家庵さん、的外れではありませんよ~私も勉強になりますし、より深まります~
陶片といえども、見たものの記憶と繋がれば侮れませんね。
わたしも浴衣です。会場で着替えましたが・・・
(高速道路を通るのに、浴衣で運転するのは変なきがして・・・笑)

 四月亭さん、展示の中には後絵じゃないかと思える絵もありました(笑)
しかし、この中に後絵は存在しません。貴重ですよね。

Post a Comment

カテゴリ
最近のブログ記事
アーカイブ

↑