うつわやブログ

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January 9, 2009 8:55 PM

上野焼

先日、従姉妹を案内する為、久しぶりに上野焼の窯元を訪れました。
その窯元で、"FUKUCHI"(特集 上野JAPAN )の広報がよかったのでどうぞと渡され、拝見しますと・・・驚くほど上野焼の歴史から現代にいたるまでが非常にわかりやすくまとめられており、とても参考になる素晴らしいものでした。

広報ふくちの詳細は→こちらから 全ページご覧いただけます

20090109aganoyaki00.jpg

"広報ふくち"より

細川忠興と陶工尊楷との出会いから、遠州への流れ(七窯の一つ)、現代に受け継がれる技法などもわかりやすく解説されており、そして最も興味のある古窯跡の写真に、伝来している茶碗が添えられている(画像左端参照)あたりは、非常に心くすぐられております。

それと、もう一つ、15ページに・・・

作家が作れるのは8割まで、残りの2割は使う人の愛着とぬくもりで器が完成します。

このあたりも大変勉強になっており、これから世界へと挑む上野焼の展開も楽しみです。

また、別の窯元に行くと、嬉しいことに古上野で一服・・・

20090109aganoyaki02.jpg

一瞬、唐津と見間違うような茶碗ですが、よくみると唐津ではない風貌を漂わせながら、高取のようにも見えますが、これが紛れもない古上野(釜の口窯)です。

茶碗の土アジは、唐津の金石原と似た感じで、以前拝見した岳野山窯の陶片と区別のつかないぐらいのものでした。(金石原窯と岳野山窯も似ています)

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Comments (10)

初めての茶陶(大名家御用窯)を購入したのが、釜ノ口窯でした。焼物好きでないと、この窯の良さはわかり難いかもしれません(笑)

はじめての茶陶が釜ノ口とは恐れ入りました。
唐津の古窯は数あれど、上野の初期の窯は少なく希少なものと思います。
私も何か一つは欲しいと思いながら、なかなか手にはいりません~

Vick Nishimura ( January 10, 2009 9:59 PM ) 返信

七草も過ぎました、うつわや様 今年もどーぞよろしく 毎度何かを学び アイデア、ヒント をいただいております。今年こそ気に入った 三島焼茶碗で いっぷくのお薄 を と 思っております。
           Vick. 

そういえば、粥を食べないままに七草も過ぎてしまいました。こちらこそよろしくお願いいたします。
気に入った三島茶碗での一服は至福のひと時ですね。よい茶碗ができますように。

うつわやさん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくおねがいしますm(_ _ )m

昔陶芸をやっていた父おかげで、小さい頃は土日といえば上野焼、小石原焼の窯元見学、幼い私には退屈でした。
いま改めてお写真を見て、これが上野焼ですかー。ステキなお茶碗ですね、もっと真剣に見ておくんだった(笑)

Sandalwoodさん~こちらこそ宜しくお願いいたします。
お父様から授かったものが、今に芽生えてきたようですね。
初期の釜ノ口窯には、高取や唐津と同様によいものが沢山あったようです。
しかし、なかなか知られてないようで・・・PCでさえ上野は”あがの”で変換できず”うえの”と入力してます。

>作家が作れるのは8割まで、残りの2割は使う人の愛着とぬくもりで器が完成します。

なぜ陶器がすきなのか…と聞かれて、ほかの作品と違って火を通すから…と答えていたのですが、使う側のことはあまり念頭にありませんでした。

ま、味が付くと言っても理解されないので(涙)

より愛着をを持って接しようと思います。

味が付くって、古陶好き(鑑賞陶器は除く)の間でも、実際に使うごく少数の間でしか理解されてないようですね。
広報には「使うことで手になじみ、使い手のもとで器は育ちます。器の表面に入っていく貫入とともに、そこに使い手の愛着と思い出が刻まれていくことで、真の器となっていくのです」ともありました。
四月亭さんの愛着は完成度がかなり高まりそうな予感です。

個人的な縁がございまして、福智町の広報は開始当時から拝見しておりました。
今回ご紹介された号は、いつか上野焼が取り上げられた折に紹介しようと、
ほくそ笑んでおりましたのに…残念(笑)

初期の古上野は黄釉や鉄釉などの渋い印象がございますが、以前、
江戸中期頃の小さな藁灰釉の徳利を拝見して感心したことがございました。
文琳形の本体に注口がちょこんと乗って、淡く青い釉薬が掛かった姿が可憐な逸品でした。

そして数年後、ネット・オークションで出品されているのを見て、再び驚きました。
しかし、何も起ころう筈も無く、モニターの前でただ悶々とするだけでした(笑)

西家庵さん、世界は広いようですが、もしかしたら意外とと狭いものかも知れませんね。ご縁がおありだとは、つゆしらず。渡さんが絶賛されており、拝見するとよかったもので・・・。

古上野の徳利、よい感じですね。それがオークションにでてたとは・・・
私も欲しいかもです。
今後そのような事がありましたら、是非ご一報ください。

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