うつわやブログ

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May 5, 2009 9:50 AM

カセていく器

ご質問いただいたので、こちらで・・・。

質問は・・・美術館でご覧になれた長次郎の作品が渋く「かせ」ているのか?
確実なところはわかりませんが・・・

20090505rakuyunomi01.jpg

これは唯一持っている黒楽の湯呑です。箱には「かせくすり」りとあり、釉薬の表面には光沢が無く、購入時はこれで葛湯などをいただいておりました。その頃よりも少し内側がカセてるように感じます。

20090505rakuyunomi02.jpg

過去に伊羅保茶碗を使っていたときは、使えども使えども艶はでずにカセいっぽうで、水に濡らした時だけ艶をだし、乾燥させるとカセるような感じでした。
多分、元々の釉薬によりカセるタイプとそうじゃないタイプがあると思います。
勝手な推測ですが、表面の釉薬が完全に熔けきれずにラス化できてないもの(原料の違いもあるかも)はカセやすいのではないかと思います。
(他、見込みは茶筅ズレによってカセる場合がある。)

それと、もしかしたら例外もありえるかも・・・
知人の収集家は、常に茶碗を撫で回し、茶を点ててくださる時も、茶巾で何度も何度も茶碗を拭き、かわいがってあげると艶がでると仰られ、そちらのお宅のお道具は艶々しています。このような人の手に渡るとまた変わってくるようにも・・・。

20090505rakuyunomi03.jpg

高台

表面の釉薬がガラス化したものでも、雨ざらしになったりだとか、使われなくなった道具はカセていくようにも感じます。僅かですが酸化しながら、朽ちる方向にあるのかもしれませんね。

5月7日 画像追加

20090505rakuyunomi04.jpg

10月2日 画像追加

20091002hako.jpg
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Comments (16)

なるほど「かせくすり」ですか、ですが美術館などで観ると
長次郎の茶碗は凄いカセですが、その後の歴代の楽の茶碗は
あそこまでカセてないですよね。
やはり利休やその後の所持者が使い込んだからなのでしょうか?

いずれにしても楽焼のカセは 唐津のトロトロと同じで
魅力的です。

>その後の歴代の楽の茶碗はあそこまでカセてないですよね。
作られた時の釉薬の状態が違ったかもですね。
表面がガラス化(ピカピカ)してると、なかなかカセにくいようです。

>やはり利休やその後の所持者が使い込んだからなのでしょうか?
私にはわかりません~楽焼は成り行きで買った現代物2種類しか持ってないです~。
カセる可能性は、もの凄く使い込んだ場合、使われてたものが使われなくなった場合、あるいは使われない場合なども考えられるかもです。

ともあれ、魅力的なのはいいですね。

「かせくすり」…「風邪薬」という銘の茶碗かと思いました(笑)

今だと細川さんの黒楽は長次郎を狙ってますね。ただ、ここ最近の方なので、その茶碗をカセるほど使いこんでいる実例がないのでわかりませんが。
テカテカの楽は使っても茶筅によるスレはつきますが、カセるまでに至っているのはあまりみたことがありません。

前にも申しあげたように、黒高麗を十年使いこんだら、長次郎のようにカセていったのは実見してます。

長次郎は帰化人で、あの黒楽は黒高麗を狙ったという説がありますが、そうだとすれば、なんとなく納得できます。

黒楽には鴨川の黒い石を砕いて、それを引き出し黒とおなじように、いいところで冷まして黒くさせるらしいですが、赤楽はそれより低い温度で焼きあげるとなると、黒も今は引き出しじゃなくて、低い温度で焼いているのか…。

自分で書いててもよくわかりませんが(笑)細川さんは引き出し黒の要領で、黒楽は作ってるはずです。(何度も何度も高級婦人雑誌で拝見しました)

四月亭さん、盛りだくさんな情報ありがとうございます。

「風邪薬」なんだか温まりそうな銘ですね(笑)
現代の佐々木輝夫さん作で”かせくすり湯呑”と書かれていました。

黒高麗がカセるというのも驚きでしたが、確か、黒高麗の釉薬も石ですよ。
焼成法は違っても、狙いは近かったのかもしれませんね。

この湯呑も引き出し黒のようで、引き出したものには押さえた跡が残るようです。
(画像追加しました)このような跡があれば、引き出しに間違いないと思います。
楽の焼成方法は、私ももよくわかりませんが、なにか映画(利休?)でみたのは穴を掘ったような所で石炭にフイゴ(鞴)をつかってました。
現在は↓このような感じなんでしょうか・・・。
http://jindaijigama.com/rakuyaki/p0303.html

ドキっ…私の愛用の「雪峰」写しは、ここで買ったものです。

長次郎の時代はまだ瓦のだるま窯を使用
していた様です、
フイゴもなくカセ釉気味だったのでは
ないでしょうか(^^

四月亭さん、同じだったんですね~。
私は取引先のギャラリーで、何か一つと思い、この湯呑が一番気に入り、作者もわからないまま購入しました。(しおりさえ入ってなく、今回、箱書きの”輝夫”をたよりに検索して分かった次第です。)私の目も捨てたもんじゃないですね(笑)

それと、黒高麗←黒楽 と同じように、青磁←青唐津(青飯洞とか)あり得るんじゃないかと、ふと浮かんでいます。

山里さん、ありがとうございます。
窯の構造とか、まだまだ勉強不足なので、助かります。

御機嫌よう

初めて書き込みいたします。
グーグルで黒高麗を検索していましたら、このサイトにぶつかりました。
大変に珍しい湯呑をお持ちですね。
佐々木輝夫さん(現、佐々木虚室さん)は、茶陶専門ですので、湯呑などは作らないと聞いていましたから驚いています。
本当に贅沢な湯呑で羨ましいです。
輝夫さん時代は自由な作品が多くて私も好きなのですが、虚室を名乗られてからは「茶道具」らしくて余り好きではありません。

匂宮 から 小服 への返信 ( September 29, 2009 10:52 PM ) 返信

御機嫌よう

長次郎の作品は、当時からカセていたそうです。当代さんから直に聞いた話です。
釉の掛けが薄いのでカセて見えるのだそうですよ。道入あたりになりますと、釉を重ね塗りしますから当然厚くなるわけです。窯の改良もしていますから釉が良く溶けます。

匂宮さん、はじめまして。コメントいただきありがとうございます。
私が佐々木輝夫さんの作品を実際に見たのは、この湯呑1点のみですので、とても参考になっております。
(ネットで検索した情報以外は全く分かりませんでした。)
作られた数の少ない湯呑のなかの一つだと知り、とても嬉しくなっています。

匂宮 から utuwa-ya への返信 ( September 30, 2009 7:46 PM ) 返信

御機嫌よう

とても面白いブログですね。毎日覗いてみることとしましょう。
佐々木輝夫さんですけれど、たしか昭和10年生まれだったと記憶しています。亀岡で作陶していまして、ご子息の大和さんが跡を継がれるはずです。
お湯呑の話に戻りますけれど、数点しか作っていない希少湯呑だそうです。良い物をお持ちで羨ましいですね。

匂宮さん、こきげんよう。

仕事がらやきもの中心のたわいもないブログですが、今後ともよろしくお願いいたします。
じつはこの湯呑を購入する時、値段が付いてなく、びっくりするような価格を言われ、後にもひけず(この湯呑以上に気に入ったものがなく)分割払いした記憶がよみがえってきます・・・希少だとわかり、喜びが増しています。

匂宮 から utuwa-ya への返信 ( October 1, 2009 8:08 PM ) 返信

ご機嫌よう

お幾らで購入されたか興味がありますね。備前の若手~中堅作家さんの抹茶茶碗の値段以上はするものだと思いますが如何でしょう。
佐々木輝夫さんは、中途半端な作家さんではありませんので良い買い物だと思います。
実は私も黒茶碗と赤茶碗を数点持っています。使い込むと育ちますので楽しいですね。

多分、お値段はそれくらいだと思います(画像追加しました)
数点もお持ちなんですね~道理で詳しいはずです。
私がもっている楽はこの湯呑と、小西平内さんの赤楽湯呑だけです。
茶碗が買えないので、お湯呑ばかりに・・・(笑)

匂宮 から utuwa-ya への返信 ( October 2, 2009 8:44 PM ) 返信

ご機嫌よう

輝夫さんらしい箱ですね。何やら金額が見えますけれど、お買い得でしたね。
小西平内の湯のみも使っているのですか?写真を載せてくださいませ。楽しみにしています。
赤の方が使っての変化が分かりますので楽しいですね。私も虚室さんの赤茶碗で飲みたくなってきました。

これってお買い得なんですね・・・。
その時はかなりの覚悟のいるお買い物でしたが、コメントを拝見してると、購入してよかったと思います。
小西平内さんの湯呑は、最近使っておらず、箱の中に入ったままになっています。
箱の写真は↓こちらに(左)。中身は時間があるときにだしてみます。
http://www.utuwa-ya.jp/blog/assets_c/2008/11/hakogaki02.html

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