うつわやブログ

  • /

December 9, 2014 11:56 PM

長葉山の斑釉

大きな斑の鉢は少ないと思う。

20141207nagahayama01.jpg

斑唐津の鉢 口径22cm

珍しいものではないかと考え、いろいろな考えを巡らす・・・平戸藩窯三川内の長葉山だとすると、斑唐津っていっていいものだろうか?。

最近、収集家の方から茶籠をみせていただける機会に恵まれた。茶碗は象嵌青磁の筒と、まだらの沓形。小さな棗に、象牙の細かい細工のある茶杓。茶筅立てに茶筅筒。どれも極上のものが組み込まれていた。そのなかの沓形にひしゃげた小さな茶碗は、前に知人から見せられた茶碗によく似ており、その茶碗を前にみていると、欲しくてしかたなくなってくる。どうにかして手に入らないだろうか・・・
収集家曰く「この茶籠は半ば強引に脅して、とってきた。でないと手にははいらない」とおっしゃられた。私にはそれほどの凄みもなく、脅しはききそうにはない。その茶籠の茶碗とよく似た茶碗の持ち主は、伊万里が好きでその系統の窯にも詳しく、長葉山窯のこの鉢だったら、多少は興味をもつのではないかと、あれこれと思い悩む。

20141207nagahayama02.jpg

鉢の見込み。高さ約10.5cm

その一方で、無理をせずに、そこそこ自分の今までもっているもので、満足すれば!という考えとともに、また別の収集家より見せて頂いた、味のある和紙を張った箱に仕込まれた堅手の茶碗を思いだす。そちらは奇をてらった感じがなく控えめで、好印象な感じだった。
その好さにもひかれながらも、なかなか気持ちが収まらない。ここで抑えられれば、病はなくなる!とも思うが、あの茶碗が忘れられない。

20141207nagahayama03.jpg

鉢の高台。径9cm

欲しいものはきりがない、どこかでどーにかしないいと、本当にきりがない。
今回は、この鉢に、どーにかしてもらいたい。小さな沓形になった茶碗と、この鉢を交換してくれないだろうか・・・うまく事を運べるよう、細心の注意をはらいながら行動へ移そう(笑)

Trackback (0)

Trackback URL: http://www.utuwa-ya.jp/mt/mt-tb.cgi/3328

Comments (9)

がんばれ!!!

長葉山窯。岸岳帆柱系古唐津ですね、貴重な品ですこちら斑筒盃を2点所持しています。

yamaさん、ここは一つ気合を入れて!なんとしても頑張りたいところですよ。

多久庵さん、はじめまして。
「唐津焼の研究」によりますと、”長葉山”は松浦系に入れられています。しかし46ページでは、斑が焼かれてることから道納屋谷窯系として岸岳落城後、岸岳古唐津の陶工達が逃散したのではないかと述べられていました。
長葉山の窯跡には2度行ったのですが、高台の作りは金石原とよく似てやや高めで薄く削りこまれていました。そして磁器のような総釉(高台内にも釉薬がかかっている)。またこの鉢の細やかな口造りは平戸系といった印象もあります。ネットで珍なる陶片の斑初期伊万里をみたのですが、初期伊万里風の斑、それが「長葉山」ではないかと思います。
↑すみません~長くなりました^^;

情報有り難うございます。私所持の直に立った器形の筒盃の高台は片薄で低めの竹の節で片方は開き気味の器形は低めの高台、土味は目細土で濃茶系上がりながら、欠け部分の土味は白系黒の小粒混じり、片方は白系上がりで両方とも、土味は同じで釉薬も同じ,器形の違いは陶工さんの気分違い又は手の違いによるものと、推測。岸岳系道納屋谷窯と見る人、又帆柱窯と見る人も、古唐津は幅広く奥深くで楽しめますね。

まずは、買って、それから使って楽しむ。ここから先が山もあり谷もあり、時に険しい道も、また楽しいことがあるからやめられませんね。

相変わらず突き進んでおられますねw。

長葉山に行ったのは確か2007年、だったような…。おっしゃるように白磁片と金石原のような高台の白濁釉がかかった陶片がみかん畑に散らばっていました。今はどうなんでしょうね。

まぁ、いずれにせよ、鉢も茶碗も気迫で自らのものに!

いま忘年会から帰宅しました。来年は釜山で忘年会をしようとなってますよ。 Moneyさんも是非!

長葉山、いまはどうなんでしょうか?このところは全く行ってないです。

で、結局、知人の山瀬沓形斑茶碗、あっさり断られて、この鉢は手元にあります。
交渉は茶碗の購入金額×3+この鉢+鎬盃で失敗しました^^;

utuwu_ya 様
初めてご連絡を差し上げます。
当長葉山窯鉢の高台付近の作りや発色が気になりました。
当方所有の 杉形杯の 高台付近(特に発色)がよく似ており、一度現物を見せて頂けないかと願う次第です。
近隣の数寄者からは偽物と烙印を押され、しょげてた矢先に utuwa_ya様のブログを見つけました。
utuwa_ya様が所属される xxx研究会に所属しております。
是非拝見の機会を作って頂きたく。

ochiさん、はじめまして。
研究会所属でしたら、次回(まだ未定ですが・・・)の研究会の時にでもこの鉢をお持ちしますよ。
その杉形杯も会員の方々に見ていただくときちんとしたことがわかるかもしれませんね。どこでどのように作られたものなのかわかるといいですね~。

Post a Comment

カテゴリ
最近のブログ記事
アーカイブ

↑