March 29, 2016 10:04 PM
贋物を知る
幕末から明治頃に制作された柿右衛門写しの向付をいただいた。
大聖寺で焼かれたものらしい・・・
本当にいただいていいものなのか何度も念を押して確認すると、大聖寺で焼かれた伊万里写しは、贋物と言われることが多く、値段がなかなかつかないらしい。しかし、作りにといい絵付けにしても高い技術があると思う。
贋物といわれると、毛嫌いされるけど、そこに製作された時代までもが繁栄されて、手頃な価格であれば充分楽しめる。
現代作家にこの向付と同じようなものを注文するとしたら、高価なものになるようにも感じる。
大聖寺はよく最盛期の伊万里を写し、伊万里もまた明の染付を手本としていた。
様々な時代背景のなか需要に応じ作られてきた。この頃は中国で伊万里や古九谷の写しが作られるとも聞く。
伊万里の中国写しいろいろ→http://www.utuwa-ya.jp/blog/2015/02/post-
高価な古九谷を頑張ってみようかとも考えるが、同じ頑張るのなら唐津がいい!と思ってしまう。妥協するならこれくらいのものをお買い得価格で使うのもいいのではないかとも思った。
かなり前にヤフオクで「古清水の唐津写し」というのが出品されていた。
作者は水越与三兵衛(江戸後期)
その時の解説茶陶をよくし幕末の再興九谷にも関わった京都の名工。本科の模倣に趣を置いた京唐津とは違い創造性と豊かな品格に秀でた作品を遺す
この唐津写しを見た時に、私のもっているのと同じだと気付いた・・・
与三兵衛(よそべえ)写しの唐津→http://www.utuwa-ya.jp/blog/2011/05/post-442.html
贋物といわれるものを知ると、本歌がより一層はっきりと見えてくるように思う。この違いに気づきもっと、より確実に分かるようになりたい!
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