うつわやブログ

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January 13, 2009 10:55 PM

高取焼の黒い小皿

成り行きで、欲しいものと違ったものが舞い込んでくることがあります。
本当に欲しかった小皿はキズが少なかったのですが・・・。

20090113uchigaisokuro01.jpg

内ヶ磯古窯 口径 約12cm 高さ 約3.5cm

入手してみれば、多少の欠損部分はありながらも、共の陶片で継がれており、直しにだせば格段とよくなるのではないかと思っています。

直し方によって格段とよくなるはずです!きっとよくなる・・・

以前、収集家宅でこの手の小皿を数枚拝見させていただき、その中にキズの少ないものが1枚あり、それが忘れられず、お伺いする度、譲ってくださいとお願いしておりました。しかし、手放される気配はなく「これは、絶対駄目~」と言われながらも、毎度あいさつ代わりに「あの皿手放しません?」という日々が続いておりました。
20090113uchigaisokuro02.jpg

その収集家は作陶もされており、ある日お伺いした時のこと。
「近頃、体力がなくてね~、作るのが困難になってきたから、やきもの関係の道具をそろそろ片付けしようと思いよんやけどね~」と言われており・・・
薪の窯は欲しくても置き場所に困るし、その方が作られた蹴ロクロをもらうことにしました。
そして、帰りぎわ「この皿もあげるよ、代金はいつでもいいから」と言われ「いや~私が欲しいのはコレじゃなくて・・・もう1枚のキズが少ない・・・」と言いながらも、手渡されたので・・・もらい受けてしまった。

なんだか粘り負けしたような気もしますが、以前の皿への執着は消え、この皿をよりよいものへと・・・。

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Comments (10)

いやー、いいっすねぇ。羨ましい限りです。きちんと直してガンガン使ってあげてくださいね。

私もこういう鉄釉のお皿、ずっと探しています・・・。

まさに漆黒と云う表現がぴったりの渋い逸品ですね。う~ん、欲しい。
しかし、うつわやさんの情熱(執念?)にも感服いたします。

もう一押しでお望みのお皿も戴けるかもしれませんよ。
一日に100回電話でお願いしたり、外出時には門前で待ち伏せしたり、
あからさまに尾行したり、暗黒社会の有力者に口添えをお願いしたり、
朝昼夜構わず街宣車の大音量で誠心誠意お願いされてみたら、
きっと快く承諾して下さると思います(笑)

Moneyさん、皿はいいのですが、値段は九州価格でした。
この皿にはよい修理をしたいので、直しにだそうと思いながらも、半年が過ぎてしまいました。

なんでしたら、収集家紹介しますので、粘ってみられますか~。

西家庵さん~よろしかったら、情熱(執念?)燃やしてみませんか?

小皿一枚では、その一押しはできませんよ~(笑)
相手は、生臭ながらも(失礼)真言のお坊様、妙な術とかで報復されたらたまりません~。(出来るとしたら、皿にへばり付くぐらいです・・・これも御札とか貼られるかなぁ)

九州価格、ですかぁ・・・。

でもほしいなぁ。それにしても古唐津の古窯跡にいくと鉄釉の小皿陶片って結構あるけれど、なかなか使用に耐えうるものは骨董として流通していませんね。

売れないからかなぁ・・・。

ちなみに何度か私のブログにだしている鉄釉イッチンの片口。私は大好きなんですがとある方に「センスないなぁ」と呟かれ・・・。確かにへんてこだけど、愛らしいんだよなぁ。どう思われます?(苦笑)

この状態にして、佐世保で買った小皿と同価格でしたよ(笑)
そういわれれば状態のいい鉄釉の小皿はあまり見かけませんね~。

>どう思われます?
一言でいうなら「珍ぴん」。特に口はひよこのくちばしのようでかわいいと思いますよ。
人気が今ひとつなのは、黒は育ちにくいというか、ただ艶が増すだけで育ったかどうか分かり難いような感じでしょうか。このあたりの好みも時代によって変化してるようですが、いつかは見直されますよ~(とは言っても、内心は見直されないほうがよいかなぁ・・・蛸唐草なんて一時期凄い値段になってましたから)

普遍的な人気を誇る伝世の極上のものには、堂々とした品格(風格)があり、長年にわたり大切に育てられた時代も付き、惚れ惚れしますが、価格もそれ相当で手もでません~。それより、新たな自分の好みを追求していくほうが面白いですよ~。
そのうち蒐集からMoneyさんの人格までもが現われるような好みが確立され「センスいいなぁ」になったりとか・・・。

横からコメントを入れるのをお許し下さい。

数奇の道の先達、青山二郎氏の言葉「人が覗たれば蛙に化れ」に
全てが集約されていると思います。

私は、興味のない人々(特に家族)からご覧になれば、
がらくたにしか見えないものを後生大事にしていますが、
私にしか評価出来ないとの勝手な自負を持ってやっております。
平生は、後光が射して眩いばかりの私の宝物は、
他人の前では見事に蛙に化けているようですので。
しかし、そう言ってはばからない私に、一部の心無い人々(特に家族)は、
蛙が宝物に化けているのだと、うそぶくのでございます(笑)

それにしても、うつわやさんの含蓄のあるお言葉には感服いたしました。
私の師になる為にこの世に生を受けられたのですね。そうですね。
と云うことで、不束者ではございますが、
今春からご指導の程よろしくお願い申し上げます(笑)

うつわ屋氏は健全なコレクターである。
おそらく、人間性も健全なのであろう(笑)
直し屋の手のかかる修復はン十萬します。ほんまに上手いと感心します。モノが贋物なのに、高価な修復をするコレクターや直し屋も沢山いますね(笑)

西家庵さん、横からコメント大歓迎です。

「人が覗たれば蛙に化れ」って常日頃から念じて、宝物が蛙になってる場合はいいのですが・・・もしかして、念じなくて、元々が蛙ってこともあり得ますから、それが骨董の怖いところです(笑)
(蛙から化かされてる場合もあるので注意しないと)

>蛙が宝物に化けているのだと、うそぶくのでございます(笑)
これが真実ではありませんように(笑)

↑この失礼の数々お許しください~(内心はこのような事はないと思っていますので。)私は指導できるようなものではありませんよ。皆様からお寄せいただくコメントにて成長を遂げています。今後も共に歩みましょう(笑)

Buhiさん、健全でありたいとは思ってますよ(笑)
過去に見た、高価格の直しは唐津盃で25万(金の高蒔絵)とか、高台のある陶片を小皿になるよう、断面に蒔絵が施され、5枚寄せたもので10万超えてました(直し代のみ)
この皿には金や蒔絵ではなく、キズを隠す修復でもなく、赤漆を下塗りし、上に黒漆で仕上げ、ちょっと摩れたときに下から赤が覗く、根来(色が逆ですが)のような感じで・・・
完器をも凌ぐ妖艶な小皿にしたいのですが、高いかなぁ・・・

くらいけ ( January 19, 2009 8:07 PM ) 返信

黒高麗のようなブラックの黒ですね!魅力あります。
欲しいです!
天神森の漆黒の陶片もらいましたよ。

くらいけさん、お久しぶりです。
ブログも復活されたようで、嬉しいです!
天神森にもあるんですね。それにしても伝世の黒は少ないですね。

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