「古い茶籠でいいものが入ったから、作品を籠に入れて販売するにも、新しいものよりもいいですよ」と勧められ茶籠を購入したさいその中に入っていたのがこの碗でした。
「京唐津だけど、まぁ少し時代もあるし、参考になるから持っといたら」と言われ、籠といっしょにいただいたゆるやかな丸みをおびた四方の碗。籠に入れるにはちょうど良いサイズで、唐津ぽいけど、釉薬の肌合いなどは少し違う感じ。これが京唐津なんだぁ・・・・・
唐津の研究会で、古窯跡を見学することが度々あり、盗掘跡の穴を埋戻したり、原料の視察や古窯がどのような状態であったか傾斜や周囲の川の様子などなど当時を想像しつつ空想も巡らす。そのような時に、江戸時代終わり頃の盗掘跡と説明を受けたことがあった。歪があったり、石ハゼがあるような面白いものが珍重され、そういったものを掘り出すために盗掘がおこなわれたようで、そのころの出土品には傷が少なく面白いものが多いとも聞く。
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