うつわやブログ

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January 20, 2009 11:08 PM

陶片探しの旅(終結)

何年か前に手元にきた茶碗。最初は唐津と思ったものの、いろんな方にみてもらううちに「違うんじゃない」といわれれば、そんな気にもなり。この三島の茶碗がどこで焼かれたものなのかが益々気になりはじめ、様々な情報をたよりに同じ陶片がないか調べていたその旅もついに終わりを迎えることとなりました。
20090120siinomine203.jpg

椎の峰窯 三島茶碗

年末に偉大なる唐津収集家とお会い出来る機会に恵まれたので、かねてから気になっていたこの茶碗と、同手の兄弟沓茶碗の写真を持参しお見せしたところ、その時は確かな情報は得られず、写真とともに僅かな望みを託しておりましたら・・・。

一昨日、電話が・・・

「先日の茶碗ですが、アレ分かりましたよ!間違いなく椎の峰です!」
との嬉しい連絡。詳しくお聞きすると、同じ象嵌の陶片をお持ちの方がいらっしゃり、時代は後になるものの確実ですとのことでした。

恐るべし椎の峰窯!(←深い意味はありません)

思い起こせば、最初の勘を信じればよかったものの、自分を信じきれずに長き道のりになったようでもあり・・・
「三島の茶碗」 http://www.utuwa-ya.jp/blog/2007/06/post-517.html

ある時は陶片を求め、廃村らしき中を散策し
「陶片探しの旅(1)」 http://www.utuwa-ya.jp/blog/2007/05/post-513.html

また、ある時は楽しく骨董市に出向いたことも、
「陶片探しの旅(2)」 http://www.utuwa-ya.jp/blog/2007/05/post-514.html

かなり本質に近づきつつも確信が得られず
「陶片探しの旅(3)」 http://www.utuwa-ya.jp/blog/2007/07/post-178.html

三島の学習にもなり
「陶片探しの旅(4)」 http://www.utuwa-ya.jp/blog/2007/11/post-222.html

時には陶片みたさに労力さえも惜しまず、喜び勇んででかける日もあり、
「今日は伊万里に」 http://www.utuwa-ya.jp/blog/2008/08/post-679.html

あげくの果て妄想にふけり、違った窯に可能性をみいだすことも。
「小代焼と八代焼」 http://www.utuwa-ya.jp/blog/2008/11/post-15.html

結果分かってしまえば短き日々にも感じます。
旅は経過も楽しいかなぁ・・・(寄り道には学ぶことが多くありました)

と思いながら・・・近道を知りましたので、最短コースを歩むかも。

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Comments (7)

光明がえられて大慶に存じます。
しかし、井戸っぽい三島でじつに羨望物です。

ときに無駄な回り道もしなくては…。

おめでとうございます。
ロッキー・バルボアにうつわやさんの姿が重なります。
そして、私は意味もなくその後を追う、邪魔くさい少年の一人です(笑)

「Rocky Theme from part 2」
http://ca.youtube.com/watch?v=AuULcVaMTf0&feature=related

椎の峰窯のお茶碗と判明し、大団円を迎えました「陶片探しの旅」ですが、
ここで終結して戴きたくないのが本音でございます。
違う窯から同様の陶片が出土しちゃったりなんかして(なぜか広川太一郎さん風)。

四月亭さん、ありがとうございます。
暗がりで見る輪郭は井戸そのものの様にも感じられます。

閃きや発想などは、無駄と思える回り道から生まれるかもしれませんね。

西家庵さん、ありがとうございます。
リンク先の音楽と喝采を耳にしながら・・・(笑)
骨董がここまで注目されることは、まずないと思いますが・・・
ましてや、大半が小皿しかでてこないブログです。
しかし、ロッキーに私を重ねていただき光栄です!(笑)

>違う窯から同様の陶片が出土しちゃったりなんかして
その時は、その時で、また考えちゃったりしちゃいます。

よかった、よかった。

嬉しいですよね!私も何回かこういう経験がありましたから・・・<例の片口とか>。

そういえば西家庵さんが書き込まれている広川太一朗さんってなくなられたんですよね?

嬉しいのは、窯が分かった事もそうですが、それ以上に人とのつながりや得るもがあり、今思えば、過程が一番楽しいのではないかと・・・。
何処の窯でも、モノよければ問題ないのでしょうが、自己所有の唐津で「違う、現代物」などと言われると、つい調べたくなります(笑)

>そういえば西家庵さんが書き込まれている広川太一朗さんってなくなられたんですよね?
http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/news/p-et-tp1-20080309-333128.html
そのようですね。

手前のコメントに反応して下さり、ありがとうございます。
うつわやさんのリンク先にある様に、残念ながら、広川太一郎氏はお亡くなり
になっていますね。

広川氏の吹き替えた作品として有名な作品は数多くございますが、随分昔に、
眠い目を擦りながら観たモンティ・パイソンをお勧めしたいと思います。

吹き替えには、錚々たる声優が参加しており、広川氏以外にも、ルパン三世の
山田康雄氏、銭形警部の納谷悟朗氏と豪華な布陣となっております。

モンティ・パイソン 日本語吹替
http://uk.youtube.com/watch?v=Zifnw3r4qRM

スイマセン。いつも話が脱線しがちで(苦笑)

お勧めありがとうございます。
はじめて見ました(笑)西家庵さんは、おませなお子さまだったようですね。
脱線も歓迎ですよ~。

私も負けず、思いっきり脱線して・・・。
オークションを見てたら、とある学会で発表された茶碗があり、
http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n66658163
この二重に削られた高台が、どうしてこのような削りをしたのかと、気になちゃったりなんかして
この口作りを見てたら、閃きました!
これは蓋だっのではないかと。
高台の凹んだ部分に紐などを回し、身(本体)の方に結んでいたような・・・
それから、空想はさらに膨らみ、身のほうには耳などが付くか、もしくは高台が割られ(割高台)それに紐をかければ、蓋付容器となり、利用する際は蓋を茶碗にしちゃったりなんかして。(ひき続き広川太一郎さん風に)

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