うつわやブログ

January 30, 2016 9:03 PM

九谷焼の端皿

気付かないうちに、環境の変化や周囲からの影響を受けてものの観かたが変わってくる。
今まで古九谷には興味があっても欲しいと思ったことがなかった。

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何年か前、お酒の席で、初期鍋島(古鍋)の猪口をお借りして使う機会に恵まれた。初期伊万里に通ずるものを感じ、手になじみやすく、自分のなかで高貴なものであった鍋島への印象ががらりと変わって、意外に身近なもののように思えた。
その後、古九谷の変形皿と出会い、その作行の面白さにも惹かれてゆく。

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今まで教えられてきた型物の作り方とは異なり、様々なところに工夫がみられ、それが理に適ったものではないかと思える。内股に付けられた高台にも、歪み防止か?何らかの意味合いがあったのではないだろうかとも・・・

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August 6, 2008 9:58 PM

くらわんか茶碗

この茶碗を見るまでは、くらわんか手にさほど興味がなかったのですが・・・

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左 口径 10.8cm 高さ 6.3cm
右 口径 10.6cm 高さ 6.1cm

手にすると、口はやや薄作りながらも底には適度な重みがあり、ここちよい安定感。

格子模様に多少の歪みがありますが(その辺もかわいい)、過去にみたくらわんかよりも丁寧な作りでさっぱりとした感じが好ましい。

くらわんか茶碗とは
大阪府枚方市が江戸時代に淀川通いの船着場であった頃、船に酒食を売る商人たちが用いた厚手の染付茶碗。有田周辺の波佐見・三河内などの窯を主に、砥部焼・古曾部焼などで焼かれた製品が用いられた。
やきもの事典より抜粋

「飯くらわんか、酒くらわんか、銭がないからようくらわんか」の掛け声で売られていたようですね。詳しくは→こちら

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August 3, 2008 8:44 PM

輪宝文蕎麦猪口

あまりにも暑くなると、染付や磁器ものが涼しげで好ましく感じます。

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古伊万里
口径 7.2cm 高さ 5.5cm

この輪宝文は、邪気を払う密教宝具の「輪宝」が簡略化されできた文様のようです。

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May 5, 2008 8:03 PM

貝藻文猪口

何年ぶりかに九州陶磁文化館に行ってきました。
常設展示の彫唐津茶碗(飯洞甕窯)、奥高麗「玄海」や碗成り撥高台の茶碗(内ヶ磯窯)などを満喫した後、柴田夫妻コレクション展示室に行くと、見覚えのある猪口が・・・

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貝藻文猪口
口径 高さ

画像の蕎麦猪口とほぼ同じものが展示されていました。(絵が面白く、かなり前に購入したもの)
今までは海に沈んだ宝箱に珊瑚と藻が描かれていると思い込んでましたが、タイトルの「貝藻文猪口」の文字をみて「貝」だったと気付きました。

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見込みは見えなかったので、同じかどうかは分からず

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高台はほぼ同じ

ちょっと嬉しい。

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January 26, 2008 12:59 AM

量産のはじまり

量産といえば、印判手ですよね。

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口径 31.7 × 26.3cm 高さ 約2.5cm

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"くらわんか"や印判手などが大量生産のはじまりのような気がします。
年配の方からお聞きした話によると
"くらわんか茶碗"は現在のプラスチックと同等のようなもので
飯や酒を入れ「くらわんか~くらわんか~」のかけ声とともに売られ、
現代でいうところの、ファーストフードの入れもの的存在だったようです。

くらわんかに続き印判手も、後の量産にさきがけて、
より早く多くの絵を描く為に考案されたのでしょうね。
モノって、その時代を象徴してますよね。

明治、大正、昭和になると、磁器モノ産地の違いが全く分かりません。
この皿は根拠もなく、伊万里と思ってますが
瀬戸モノとの違いを分かっておりません。

それにしても、いつも地味なものばかり見ているせいか
派手な構図ですよね。

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October 23, 2007 9:19 AM

四つめの初期伊万里

二つめの鎬とよく似た盃ですが、四つめはいだだきものです。

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口径 6.5cm 高さ 4.8cm

陶磁器フェスタに出展していた時に、鎬の器を並べてますと
ご愛顧いただいておりますお客様から
「おおっ初期伊万里も好きなんやね~
使えないけど、参考にいいものをあげよう」
とこの盃をいだだきました。(鎬、作っててよかった~)

いただいた時の状態は↓見込み(内側)と外側の1/3がパテ(樹脂)のようなもので覆われていました。

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この盃(↑上画像)を見てると無性に・・・

剥がしたくなりますよね!

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October 20, 2007 2:00 PM

三つめの初期伊万里

ちっちゃくって可愛らしい鎬です。

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口径 5.5cm 高さ3.3cm

この盃は収集家の方より、二つめの初期伊万里を購入するさいに
お聞きしていた値段より安くしてくださり、おまけに陶片までいただきましたしので
ついつい、また一つ買ってしまい

これで三つめとなりました。

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October 18, 2007 12:11 AM

二つめの初期伊万里

最近、鎬(しのぎ)にはまっています。

鎬を作るには、ホンカを手元において参考にしたいものです。

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口径 6.3~6.5cm 高さ 5.3cm

そんな訳で、結局は鎬の盃を買ってしまいました。

10年ぐらい前は、骨董市などでよく見かけていたような気がしますが
最近ではあまり見なくなってきてます。
これからは、もっと出会えることが少なくなるだろうと思い
今が買時とばかりに決断し
(10年前はもっとあったかも、遅い決断ですねw)
秋草文盃に次ぐ2個目の初期伊万里盃です。

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July 31, 2007 7:58 PM

始めての初期伊万里

暑さで夏バテしているのではありません。

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秋草文盃

倉池古陶館さんから初期伊万里を選ぶ基準を参考にさせて頂き、
始めて購入した初期の伊万里焼です。(古はありますが初期は初)

>①大きさ(口径が5cm~7cm)
まずまず(口径5,1cm~6cm)

>②上がりがいいこと。よく焼き締まっているもの
悪くないです、程々に焼き締まってます!

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>③見込みが綺麗(キズが少ない)。
ちょっと汚れがありますが、見込み綺麗です。
  
>④全体のほどよい厚み(薄いと手取りで不安感がある)。
ぼちぼちです(不安感はないです)

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>⑤高台がしっかりしていること。
高台は  うん~微妙~wだけど安定はしてます。

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>⑥キズ気が少ないこと。
これは少ないです!

選ぶ基準の最低条件はクリアしています。

しいて言えば、真っ直ぐに立ってられないだけです。
ちょっとだけ窯の熱でバテ気味かな。
(このやる気のなさというか、脱力感がたまに微笑ましく感じられます)

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March 2, 2007 8:10 PM

伊万里青磁?

たまには大皿も。

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伊万里青磁大皿
口径 37.5cm 高さ 8cm

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古唐津系統にはキズは付物。
完品、伝世品は庶民の手の届く所では滅多にお目に掛かれません。
近場にあるモノはキズはあって当たり前、古唐津は人気があるので
値段もそんなに下がらないという感じですが・・・

青磁の場合はキズは許されない、青磁のキズは嫌われます。
キズがある青磁の値段はガタ落ち
だからキズを隠そうとした修理が施されます。

その隠されたキズ跡は長い年月が過ぎると、変色して表に現れ
それを見た持ち主は
「お前はキズものだったのか!」とこの皿を嫌い

そして、庶民(私)の元へと数年前に収まりました。

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November 6, 2006 11:48 PM

月に兎って・・・いるの?

昨日の夜空(7時ごろ)は雲一つないみごとな満月でした。

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古伊万里そば猪口

このそば猪口は、かなり以前に購入したものです。

この絵の背景は雲?兎の亡霊?画像では見えませんが、横には小さな月が描かれています。

続きを読む: 月に兎って・・・いるの?

August 19, 2006 7:45 PM

二つのそば猪口

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古伊万里そば猪口
口径 7.3cm 高さ 6cm 高台 4.6cm

ほぼ同じサイズの二つのそば猪口、
右が3年ほど前に「大宰府のおもしろ市」で3000円で購入。
左はその3倍の値段で以前紹介した朝顔のそば猪口といっしょに購入したもの。

もしかして、右側の3000円って新モノ?と思いながらも、
真面目で丁寧な筆の線に惹かれております。

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2sobatyoko3.jpg

最近、出来のよい古伊万里を模した新モノが多くでまわっていると聞きます。
まだ現物は見たことありませんけど(もしかしてコレ右側の?)
新モノでも値段が安く、上がりがよければ満足するかもしれませんね。(笑)

August 7, 2006 6:02 PM

夏のうつわ

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ちょっと間の抜けた絵のようにみえますが、ちゃんと朝顔だとわかり
とても涼しげで気持が安らぎます~
是非、画像を拡大してこの細いひょろひょろとした線をご覧ください。
(画像をクリックすると拡大されます)

sobatyoko.a2.jpg
sobatyoko.a3.jpg
sobatyoko.a4.jpg

5年前ぐらい購入しました ちびで寸胴の伊万里のそば猪口です。
(口径 7.5cm 高さ 5.5cm 高台 5.5cm)
この"めがね"の高台と呉須の発色は江戸後期ぐらいでしょうか、
いつも時代は曖昧です^^;。

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