December 23, 2015 12:18 AM
小さな抹茶のお茶碗
GALLERYの「藁灰釉碗」にお問い合わせをいただきましたが、今は制作しておらず、ほぼ同じサイズの碗を。
食器の数ものの碗として制作した最後の残りの1碗です。
料理を盛って映えるように、ロクロの線、釉薬の流れも控えめにしています。 料理が主役で、料理の邪魔をせず、料理を惹きたてられるように。
上の左側の碗→5年前の未使用の写真
その時のブログ記事→「展示会前日に」
食器として作った碗ですが、お抹茶の茶碗としてお使いいただけても光栄です。
茶碗として制作するものは、原料がもつ魅力を引き出せるように考えています。
釉薬の肌合いや流れ、高台の土味や火間の土見せ、ロクロの動き、石はぜなど、食器に不要な遊び心も加えます。
底に重みがあり、手に取った時、ちょっとずっしりとした感じがあります。
使っていくと、見込みの細かな釉薬の縮れと亀裂が、ひときわ際立ってくると思います。
釉薬と素地は堅く、浸透性がなく、カイラギの間にやや浸透していくと思います。
同じ原料で制作した盃の使用後→「4年間使った山盃」 「山盃の高台」
同じ原料で制作しても、焼き具合によって違いもあります。上の「無地津茶碗A」はよく焼けて下の「無地津茶碗B」は少し焼きが甘い感じ。
見込みに大きなカイラギがでて、凹凸もあります。手取りはちょっと重い
手取りは、重くもなく軽くもなく・・・
手取はやや軽め、見込みに5ミリくらいの釉薬の剥離あり。
高台内と周囲のカイラギが見どころになっていると思います。
10年後、20年後、使ったらどうなるかを想像しながら土を作り、窯を焼いています。古陶、自作とも使い、使用後の様相を観察し、どの程度がよいか考えながら作陶していますが、全て同じというわけにはいかず、変化の速いもの、遅いもの、いろいろと差もあります。
このなかでは井戸脇茶碗が早く変わりやすく、無地津茶碗Aがなかなか変わらないのではないかと思います。
日々の生活の中で、楽しんでお使いいただけましたら幸いです。
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