June 20, 2008 8:28 PM
唐津の育ち
古唐津なかでも使っていくうちに変化していく器もありますが、なかなか変化をみせないしぶとく頑固な器もあるようです。
写真の小皿は何度か使用しただけですが、以前より貫入が目立つようになったためか色に深みが増したようにも感じます。
変化のしかたは焼きや素材によって違いがあり、また使い方によっても異なりますので一概にはいえませんが、貫入やピンホールからシミが入り込み、やや黒っぽくなって表情をつくっていく場合や無貫入のものは使うことで、表面がしっとりと艶をまし、落ち着いてくる感じでしょうか。
骨董は買ってみないとわからいといいますが、わたしの場合使ってみて、なんとなーくわかってきたような・・・。
古唐津のなかでも、焼きが甘く使い難いものがあります。
知人から焼きのあまい器にはアルコール度数の高い焼酎が雑菌効果があり、カビがでずに上手く艶が出るとお聞きしたので、写真の小皿を一度漂白し立派に育て上げようとこの方法で試みたものの、育て方が悪かったのか悪臭を放つようになりました。
後で気付いたのですが、焼きが甘くやわらかいものは、使用前には暫く水に浸けて置き、使用後もしっかり乾燥させるなどの配慮が必要だったようです。
三島の碗(椎の峰)は、表面の釉薬にカセが見られ焼きが甘いようにみえましたが、素地が焼きしまっていたためか臭いも残らず問題なく使えました。
この茶碗(堀の手 キズあり)は借物(話せば長くなりますので省略)ですが、無貫入なうえ釉薬は堅い感じ、使えども使えども、全く変化無しです。
この茶碗は頑固すぎて一生変わらないような気がするので、一番上の小皿がよい育ちとなりそうです。
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Comments (3)
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焼きが甘いとどうにも使う気になりませんよね。使えども使えども変化はないし、黴びたりするし。古唐津の場合、かちんかちんぐらいに焼けている物のほうが育つようですね。
氏より育ち…。
Moneyさん、おっしゃるように、ある程度焼けて貫入が入ったものが育ちやすいようです。
ゆっくり時間をかけて育てたほうがよい育ちとなりそうな予感ですよ~。
四月亭さん、なるほど!です。