うつわやブログ

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March 16, 2007 10:06 PM

昨日の掛け軸「十一面観世音菩薩」

昨日はお茶の稽古日。
玄関入ってすぐ目に付いたのは、丸い形で花弁模様の浮き出た古い瓦。
部屋に入ると掛軸は「十一面観世音菩薩」の書。

先生から「何故だか分かるか?」の問いに
私の答えは「・・・分かりません^^;」
そーすると先生は「お水取りやねん~今日で終わりやねん。」

なるほど、「お水取り」は、十一面観音に罪障の懺悔をする行事(十一面悔過法要)である。

tubaki.jpg

お水取りの椿
実際に使用されたものなので煤が付いています

上画像のお水取りの椿は何年か前に先生に頂いたもの。
調べてみますと非売品で貴重なものみたいですね。

http://allabout.co.jp/travel/healingtrip/closeup/CU20060212A/index3.htm
[すべて連行衆たちの手のみで行われるのですが、なかでも和紙で作る椿の造花はかわいらしさが評判。少し細長く、花弁は三枚の赤と二枚の白色の五弁の椿。赤い花弁はベニバナで、「におい」と称する黄色い蕊(しべ)はクチナシで染めたものです。芯にはタロウ(たら)の木を用います。
この椿は「糊こぼし(のりこぼし)」の椿といわれ、糊をこぼしてしまったかのような白い斑点があることから、そう呼ばれています。実はこの「糊こぼし」、東大寺開山堂の南側、基壇のすぐそばに植えられた椿の木のことで今も毎年、ちょうどお水取りの頃に目にできます。]

それから、その日の話題は御香の事になり
黄熟香の 蘭奢侍 (各文字それぞれに「東」「大」「寺」が隠れている)や
香の種類などを教えていただきました。
伽羅(きゃら)、羅国(らこく)、真南蛮(まなばん)、真那伽(まなか)、佐曾羅(さそら)、寸聞多羅(すもんたら)など。

そして、先生のお話で面白かったのは
「聞香(もんこう)は 匂いを嗅ぐのではなく、何故 香を聞くというのか知ってるか?

その昔(平安~鎌倉)香を炊き部屋に煙が漂うと
神仏が現れるといわれており(もちろん私は見たことないでぇ~)、その神仏があらわれたかどうか、耳をすまして神仏の足音を聞いていたから聞くというんやでぇ~」と。

言葉だけは残されていますが、このような内容だったとは・・・

そういえば、平安時代の宴会に用いられた「州浜」も神聖なる場所として神仏が降りてくる為に用意されたものだとか、今は茶碗や向付に州浜形ってあるのは、これもきっとその名残なのでしょうね。

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