うつわやブログ

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March 19, 2008 12:06 AM

陶経の一節

青山二郎さんの著書のなかに「陶経」という骨董遊びの真髄らしきものがあります。
読んでいくうちに、やきものの理想の姿ではないかとも思え
ふと思い出しては、本を取り出し何度となく読んでいます。

人に真実ありて尊ばれるごとくに 焼物には正しき器格ありて尊ばれることよろずも同じ事なり 諂うは卑しく、偉さうな嫌味なり、 想わせぶりたるもおしゃべりなるも困り者なり さりとて月並みたるも面白からず、 観るものには存分に観せて無口なるを上とするなり 赤絵よりは呉須 風物絵よりは・・・・・・・


最初に「面癖九年之辞」(人が見たら蛙に・・・)があり他10編からなるもので、その一を抜粋してみました。
この内容、当たり前といえば当たり前のことですが
心に留めおき、理想の姿として漠然と想い描いております。
(観るものは、いったいどこをみてるのだろうか・・・)



鎌倉文士骨董奇譚 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

目次→

鎌倉文士骨董奇譚・独り言・追悼文・小林秀雄と三十年・小林のスタイル・大岡昇平・交友録を語る著者・読書書道を語る・中山義秀・最も善く出来た田舎者・夜眼、遠目、傘の内・陶経・ピカソの陶器・琳派について・バアナード・リーチ・映画評・日本の陶器・北大路魯山人・魯山人伝説・夢二の魅力・上代の美術・ジャズ流華道家元蒼風先生・拾万円の鑑定料・思い出の五十円・銀座酔漢図絵・本の装幀について・私憤の三十秒・スパイの隣組長・我が河童記・鑑賞家の度胸で・焼き鳥屋「みよし」


何故「陶経」を何度も読むかというと、
なるほど!と思うところ数箇所、他半分以上は内容を理解できないからw
いつか、理解できる日がくるのではないかと読んでみます。

その他、青山二郎さんの本

青山二郎全文集〈上〉 (ちくま学芸文庫)

梅原龍三郎・富岡鉄斎・ピカソの陶器・国宝と税金・バッハの音楽・琳派について・バアナード・リーチ・映画評・日本の陶器―覚え書き・北大路魯山人・夢二の魅力 〔ほか〕



青山二郎全文集〈下〉 (ちくま学芸文庫)

眼の引越し・眼の筍生活・わが一族・上州の賭場・博徒風景―続・上州の賭場・無礼・本の装幀について・見たまゝ・私憤三十秒・画と小説の手習ひ・陶経 〔ほか〕



眼の哲学・利休伝ノート (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

眼の引越し・眼の筍生活・上州の賭場・博徒風景・若気の色・続・若気の色・画と小説の手習い・梅原龍三郎論にまなびて・梅原龍三郎・富岡鉄斎・私の接した中原中也・贋物と真物について・奇妙な「永仁」重文解除・唐九郎を"鑑定"する・知られざる神・利休伝ノート



骨董鑑定眼

ピカソの陶器・バアナード・リーチ・北大路魯山人・唐九郎を"鑑定"する・富本憲吉先生に・贋物と真物について・拾万円の鑑定料・陶経 〔ほか〕



眼の引越 改版

眼の引越 (1982年) (中公文庫)

梅原龍三郎・富岡鉄斎・小林秀雄・眼の引越し・眼の筍生活・ある一族・上州の賭場・博徒風景・バッハの音楽・中原中也の思い出・小林秀雄との対談 解説 小林秀雄

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Comments (2)

伝記としては白洲さんの「いまなぜ青山二郎なのか」より宇野千代さんの「青山二郎の話」が好きです。

やきもを始めようかと思ってた頃、友人に白洲さんの「いまなぜ青山二郎なのか」を手渡され、青山さんの事を知りました。宇野千代さんの「青山二郎の話」は気になりつつも味読でしたので、早速注文を!かなり面白そうですね^^

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